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ファンサイトとは社長対談 第5回・東京大学大学院 学際情報学府生 野口 美都氏

東京大学大学院 学際情報学府生 野口 美都氏 × ファンサイト(有) 代表取締役 川村 隆一

この企画も早くも5回目。今回は熊本リビング新聞社「リビング熊本」元編集長で、現在は東京大学大学院で日本のコンテンツ産業を研究している野口美都さんをお招きしました。


社長対談 第5回・東京大学大学院 学際情報学府生 野口 美都氏

「クチコミ」研究のきっかけ

川村:

野口さんが以前は熊本のフリーペーパーの編集長としてクチコミマーケティングを実際に経験されているというところにリアリティをとても感じたのですね。その後「クチコミックス」という小冊子を執筆された後、今はメディアの研究をされているということですが、きっかけは何だったのですか?

野口:

フリーペーパーは読者密着、テレビや新聞よりももっと読者との距離が近く、ターゲットも地域性も含めて決まっている身近なメディアです。総勢28人くらいの小さい会社で、毎週出すので精一杯(笑)。どうやって主婦向けのメディアを作っていくかを、当時の編集部で既婚者は私のみという状況の中常に考えていました。
ただ我々の想像が主婦なら当たり前に知っていることだったりしたんですよ。そこで「これではいけない」と思い、編集長になって読者組織を立ち上げました。ネタ集めと主婦の方の情報を編集者に体感してもらうことを主眼にまず50名。波及力もあるし「歩く口コミ媒体」として活躍してくれましたね。
彼女達はまずテレビを見て情報をよく知っている。また幼稚園のお迎え時のコミュニティなどで話されることがものすごく幅広く、そして生活実感のある情報を話していることを初めて知りびっくりしました。それを体系化できないか、と思ったのがきっかけですね。

川村:

クチコミの研究にあたり最も大きな障害になったことはなんですか?

野口:

広告効果、クチコミ効果をなかなか数値化できなかったことです。実際アンケートをとって数値化するのは簡単ですが、学術的に研究するとなると、人の購買行動はいろんな情報が入っているわけでクチコミだけの効果としては判断できないということですね。

川村:

広告の指標に関してはいろいろな考え方があったりしますが、仮説というよりも数字を先に求められてしまうようなこともままあり、クチコミの場合非常にそれが難しいと感じますね。それがなぜ難しいんだろうと考えたときに「認証させていくプロセス」と「共有させるプロセス」の違いかな、と思うんですね。
マスの場合「この化粧品は肌が白くなるのね」とか「この薬は鼻かぜに効くのね」というように「認証させられる」イメージですね。反面クチコミは「共有」ですね。「私もそうだったのよ」と。要は内側のホンネ「インサイト」に触れない限りは共有できないということだと思うんですが、そのインサイトを数値化すると、これまた非常に難しい(笑)。今後に向けて私がかなり気になっているところなのですが、インサイトとクチコミに関してはどう思われますか?

野口:

感性リサーチの黒川伊保子先生は「女性脳のキーワードは共感。なので美味しいお店とか友達に教える。男性脳は縄張り意識が強い脳なので、隠れ家指向」とおっしゃっています。 ただちょっと上から教えてあげるよ、ということもできるネットは男女に対して広く受け入れられているのが分かりますね。信頼できないといわれつつも支持されて皆が使っているという理由だと思います。

マーケティングデータと「ファン」

野口:

ちょっと前にはやったE-mailマーケティング、要はプレゼントでアンケートを取る方式がありますが、プレゼントをもらいたい人は基本的に悪いことを書かないわけで、それをサイトへの導線ではなくアンケートにして実際に効果が計れるのかどうか、というところも疑問ですね。そこにお金をかけるならもっと単純にキャンペーンにしたほうが誠実かな、と。

川村:

あまりそれでは意味がないですよね。最近思うのですが「マーケティング」という言葉が戦略的ではなく「戦術的」に使われているように思いますね。

野口:

消費者って本当にバカじゃないですよね。また爆発的な人気を生み出した人は「マーケティング」データを無視している人が多いですよね。

川村:

企業がウェブ上で面白いことをやることに対して萎縮している感じがしますね。弊社のサイトでも案外アクセスが多い人気コンテンツは「隅田川物語」。単に隅田川の川面を映しているだけなのですがそれを毎日見にくる方がいるのですね。誰が何をほしがっているかは本当にマーケティングでは測れませんね。

野口:

友人がアメリカの限定ライターをウェブで販売したら日本の人にとても売れて会社を作ってしまったとか、なかなかうまくいかなかった他の友人もロスのそのあたりで売っているミニチュアボトルがいきなりバカ売れしちゃったとか。ファンがいるのですね。でも社長の「ファンサイト」理論の発見は早いですよね。

川村:

以前アシックスのお仕事で人に勧める為に一人で靴を何十足も買うお客様を発見して実際取材したときに「ファン」の存在を実感しました。要は「喜びの伝播」なのだと感じます。そしてそういう企業や店は必ず成功している。但しそれを広めるためには強烈な存在、伝播力を持つ人がいることが大事なのですね。 またアメリカのIRの現状を勉強したときに日本との違いに驚きました。日本は数千冊、アメリカは何万冊。アメリカの場合企業のファンである株主に支えられている、という概念が浸透しているのを感じたのもきっかけです。 そんな経緯で「ファンをどうやって醸成できるだろう」と考えたことを実践したのが「極楽クラブ」だったということですね。

「インサイト」を刺激するコンテンツ

川村:

話を戻しますが野口さんの「クチコミ」とはどういうものですか?

野口:

以前はフリーペーパーをどう読ませるかを考えていて、キッズルームのある居酒屋や夜中のコンビニにいる子供たちの件を取り上げて記事にしたのですが、幼稚園の先生から連絡があり「保育園便りに載せていいですか?」ということがありました。そこから父兄の方にも大きく波及していった成功例があります。

川村:

それはある種潜在的に何かを共有するインサイトに刺さることによって生まれたものでしょうね。

野口:

クチコミの定義づけが難しいですが、いいことにせよ悪いことにせよ、その驚きや感情のぶれ幅が大きいほどクチコミが起こりやすいですね。期待してない店がおいしかったり、おいしいと思った肉まんがダンボールだったり(笑) だからこそその驚きを醸成することが重要で、それをウェブで展開するとなるとコンテンツの勝負かな、と感じますね。

川村:

実は我々もそう考えていて、機能もしかりですが、やはりおもしろいコンテンツの勝負になってくると思っているんです。

野口:

「男前豆腐」のサイトは機能的には非常に重いのですが、それでも面白いから見ちゃう。コンテンツの勝利ですね。あれもサイトから話題になって発展したわけですからね。

川村:

運動を起こした、という意味において「男前豆腐店」はすごいですよね。

人は「囲い込まれる」のが好き?

野口:

人間って実は「囲い込まれる」のが好きなんじゃないかな、と思います。それもゆるい形での囲い込みが。その意味ではファンサイトが有効ですよね。

川村:

現代人はいろいろなグループを形成し、その中でそれなりにスタンスを保つのだけど、一歩外に出るとまた違うグループに入ったりと、緩やかに動いてますよね。非常に皆が多面的に側面をもっている。
では最後にファンとはどういうものか聞かせてください。

野口:

今リビング熊本で連載をもっていて、今50回以上続いているのですが、熊本のファンの方がいろいろ励ましの言葉などを送ってくれるのです。生きる活力だな、と本当に思います。
後輩が「野口さんが東京ツアー組んだらお客さん集まるんじゃないですか?」って(笑)。 また六本木ミッドタウンなんてあれだけテレビや雑誌で紹介されていて、私のコラムでわざわざ?と思ったのですが、実際に紹介してみると「さすが!おさえてますねー」と熊本の読者から好評でした。

川村:

それは間違いないでしょうね。野口さんの目で切り取った東京を見て見たい、というニーズは間違いなくある。同じテーマであってもテレビやラジオでなく、熊本リビングのこの場所だからこそファンの人に伝わるものがあるのだ、と実感するのでしょうね。それは面白いなあ。今日は本当にありがとうございました。

野口:

こちらこそありがとうございました。

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