妻がTSUTAYAから映画を数本、借りてきた。
そのなかの1本『パッチギ!』。
久々に観たくなった。
そして休日の昼下がり、ジタク(自宅)映画祭を開催した。
携帯の電源をオフにする、部屋の灯りを落とす、前の席は蹴らない。
雰囲気も気分もその気になる。
映画『パッチギ!』は2005年劇場公開。
1960年代後半の京都を舞台に、在日朝鮮人の女子高生に一目惚れした日本人高校
生の恋の行方と、彼らを巡る若者たちの群像劇である。
キネマ旬報ベストテン1位、毎日映画コンクール最優秀作品賞、ブルーリボン賞作
品賞など、この年の映画賞を総なめにした。
監督は『ゲロッパ!』『岸和田少年愚連隊』の井筒和幸。
音楽を加藤和彦が担当。
加藤は1960年代後半にフォークグループ、ザ・フォーク・クルセダーズとして京都
からデビュー。
その後、ソロ活動に移行し、加えて1970年代初頭から中盤にかけてロックバンド、
サディスティック・ミカ・バンドを結成するなど、1960年代後半から70年代の日本
のミュージックシーンをリードした。
役者陣がこれまた凄い。
沢尻エリカ、高岡奏輔、真木よう子、オダギリジョー、塩谷瞬、小出惠介、波岡一喜、
加瀬亮、桐谷健太、ケンドーコバヤシ・・・
いまや、知名度もある面々だが、まだまだ無名に近いころである。
そして、脚本が羽原大介。
羽原は、翌年『フラガール』でも素晴らしい本を書いている。
ちなみに『パッチギ!』で第29回日本アカデミー賞優秀脚本賞。
つづいて『フラガール』で第30回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を獲得している。
若く、ギラギラとした才能がぶつかり、研ぎ合う。
映画『パッチギ!』は、良質な出会いが生んだ傑作だ。
羽原とは部署は違ったが一時期、同じ職場に居たことがある。
そのころ、彼はつかこうへいの付き人、兼シナリオライター見習いとして、TVドラ
マの脚本を書いていた。
つかさんに追いつきたいと、日々精進していた。
ふと、つかさんは在日韓国人二世だったことを思い出した。
何かの折り、つかこうへいのペンネームの由来を聞いたことがある。
彼が受けてきた、言われなき在日という不公平さに対し「いつかこうへいに」なる日
を願って付けたのだと。
してみれば、この脚本『パッチギ!』は、師匠つかこうへいに対するオマージュだった
のかもしれない。
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