第323号『インサイト』

【ダクト】
【ダクト】

製品やサービスが素晴らしいからといって、お客様に受け入られるとは限らない。
むしろ期待通りに売れることの方が珍しい。

マーケティングの巨人、セオドア・レビットによれば「企業が売るべきものは、売り手によって決まるのではなく、買い手によって決まる」と言及している。
ならば、なぜ買わないかを知るためには、お客様に聞いてみるのが一番だ。

いま、ある商品ファンサイトを運営している。
このファンサイトで先日、無料アンケートを実施した。
はたして、なんのインセンティブもなく回答してくれるものなのか、との声もあった。

それはまったくの杞憂だった。
回答率5%以上。
従来の、はがきによるアンケート収集を知る者にとっては、驚異的な数字が出た。

さて、今回このアンケートのテーマは「あなたが買わない理由はなんですか?」。
このテーマについても、いくつかの懐疑的な声があった。
曰く、買わない理由などいくらでもある。
むしろ、買わない理由をたえず用意しているのが顧客である。と。

しかし、このアンケートから、いくつかの具体的な問題点が浮かび上がってきた。
その問題点は想像通りのものもあれば、まったく予想もし得ないものも数多くあった。

購買に至らなかったお客様の心の内という世界について、もっと深く分け入ることが必要だと、あらためて感じた。

なぜならば、構築の原理がわかれば、世界の成り立ちがおのずと判るはずだから。

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