第776号『レース後の振り返り』

【ゴール直前】

13日日曜日、今年も「世界トライアスロンシリーズ横浜大会」に参戦した。
62歳の時から、5回連続しての出場である。
自分の体力や気力の有り様が、いまどうなのかを推し量る、いわば定点観測
的なレースにもなっている。

レース一週間前、横浜トライアスロン研究所の滝川コーチからパーソナルト
レーニングを受けていた。
この日のトレーニングメニューは、レース本番前最後のバイクとランニング。
まずは、身体を温めるための軽いジョギングからと、走り始めた矢先のこと
である。
右ふくらはぎが、ピキッと音がし、細い筋が切れたような感触とともに激し
い痛みを感じた。
つぎの瞬間、脳裏に浮かんだのはレースの欠場。
肉離れは意外と厄介で、これまでの経験では完治するまで最低2週間、下手
すると1ヶ月はかかる。
このレースを目標に秋から冬を経て、これまでトレーニングしてきたことが
全てふいになる。
これで横浜大会は終わったと思った。

しかし、こなんことでは諦めきれないなと思った矢先に、滝川コーチからア
ドバイスをいただいた。
善後策として、すぐに接骨院を探し、その日のうちに施術してもらうことに
した。

結果としては、この処置が良かったのだと思う。
数日間は痛みもあったが、レース前日(全力で走るには不安もあったが)に
は痛みはとれた。

当日の朝、どんなプランでレースに臨むかを考えてみた。
そして、3つのことを念頭に置き行動しようと決めた。

・初動を焦らず慌てず一呼吸おくこと。
・無理せず楽に移動(泳ぎ、漕ぎ、走る)すること。
・レースを心から楽しむこと。

昨年と比べ(若干遅くなったが)タイムはほぼ同じ。
無理に頑張らなかった分、楽に完走することができた。
自分としては、とても満足のいくレース運びだった。

今回のレースを通して、分かったことがある。

自分の力以上のことは、どんなに力んでも出すことはできない。
むしろ、力まず淡々と日ごろトレーニングでしていることを実行することが、
最高の成果(怪我も痛みもなく、翌日から普段通り仕事をすることができる)
を出すことに繋がるのだということを。