第844号『夢がある』

【レース会場】

来年、5月19日(日)開催のITU(国際トライ
アスロン連合)横浜大会に出場するため、エント
リーした。

エントリーするためには専用のサイトから、IDと
パスワードを打ち込み、規定の書式に要求された
項目を埋め、さらに料金を払う手続きまでして、
ようやく完結する。
毎回のことではあるが、この一連の作業の複雑さ
は一汗かくくらいには大変(もう少し、簡素にな
らないものかと思う)だ。

ともあれ、62歳から連続(来年で7回目となる)
しての参戦しているこのレースは、僕にとって最
も大事な年中行事の1つである。

トライアスロンは、海で泳ぎ、自転車を漕ぎ、最
後は走る。
この、シンプルな3つの運動を連続して行う競技
である。
しかし、レースのスタートラインに立つのは容易
ではない。
前述したように参加のための手続きも複雑で面倒
だし、参加料も(僕にとっては)高額である。
加えて年々歳々、肉体も衰えてくる。
それでも、やり続けたいと強く思う。

ところで、教鞭をとっている学校の学生から、進
路についての相談を受けたことがある。

「就職するために、私はどうすればいいのでしょ
うか?」と。
僕は、答えた。
「私はこうしたい」と、あなたがどうしたいのか
の方向を決めることが先だ、と。

以前から気になっていたことだが、最近、他人に
自分の人生を簡単に委ねてしまう人が多いことに
危うさを感じている。
確かに、誰かに共感してもらえ、背中を押しても
らえると、やる気が出て、自信も持てて、一歩踏
み出すことも容易になるだろう。

でも、僕は思う。
「私はこうしたい」という自分の姿勢が、まず最
初にあることが肝心なのだ。

さて、僕自身のことである。
僕には夢がある。
68歳69歳とトライアスロン競技を続け、そし
て70歳で、70歳代のエイジグループで入賞す
ること。

だから、その夢を達成するために、こつこつと準
備を続ける。