第848号『「事件」の後先』

【2020年新年会】

1月9日木曜日、ファンサイト社主催の新年会。
場所は、JR蒲田駅の裏路地にあるベトナム料理店
「ミ・レイ」。
今回も、40名ほどの仲間(新旧の社員とその家
族、元クライアントと現クライアント、ライター
やカメラマン等の制作メンバー)が集り、楽しく
居心地の良い時間をともに過ごすことができた。

「ミ・レイ」での開催を数えてみると、今回で8
回目となる。
2012年12月20日(木)に、ここで最初の
忘年会を行い、2013年12月12日(木)、
2014年12月11日(木)まで忘年会として
実施していた。
こうして毎回、忘年会の後に翌年の会を(12月
の第2週の木曜日と)ほぼ自動的に予約するよう
な状態になっていた。

事件は、2015年の暮に起こった。
数週間前に、名簿を作成後、参加者への声がけ、
出欠の確認、そしてリマインドメール送付と、い
つもの流れで忘年会を予定していた。
人数も確定したので前日、店主に連絡した。
すると、電話の向こうから「予約はいただいてい
ません」との声が返ってきた。
その返答に「えっ」と、思わず息をのんだ。
急いで、スケジュール帳を確認する。
手帳には、12月10日(木)19時からと、は
っきりと記されている。
そのことを告げたが、店主から「1週間前の確認
の連絡がなかったので、キャンセルと理解した」
とのこと。
しかも、明日はすでに別な予約が入っていると言
う。
こうして、押し問答を繰り返すも、どうすること
もできない。
腹ただしい(二度と「ミ・レイ」には行かないぞ
!怒)気持ちで、電話を切った。

憤懣やる方ない気分でいると、この様子を見てい
た妻から「たしかに、毎年恒例になっていたから、
連絡しなくても大丈夫と思っていたけど、お店に
してみたら事前に連絡がなければ、別な予約を入
れるのも分かる」と言われた。

収まらない気分でいたが、時間を置き、少し冷静
に考えてみた。
なぜ「ミ・レイ」を利用してきたのかと。

その理由は、料理はもちろん美味いのだが、ホー
ルスタッフの対応も、値段も頃合いが良いからだ。
料理の美味さ・配慮のあるホールサービス・価格
のバランスと、僕が思っている居心地の良いお店
の3つの要素が全部揃っている。
当然、そのために見えない日々の努力があるはず。
でも、その小さな日々の積み重ねへの敬意を蹴散
らして、僕の心に潜んでいる「俺は客だぞ」とい
う傲慢さのほうが勝っていた。
だから、激しく憤りを感じていたのだ。

妻からの助言もあり、そして、決めた。
翌日、再度電話をし非礼を詫び、2016年1月
14日(木)に新年会の予約をした。

この経緯をありのまま、忘年会参加予定者に伝え
た。
幸いにも、全員が快く日程の変更を受け入れてく
れた。

こうして、ファンサイトの忘年会は新年会として
引き継がれることになった。
いまでは「ミ・レイ」の店主、正氏さんとも更に
強く信頼できる関係になった。
もちろん、先日の新年会が終わったあと直ぐに、
来年2021年1月14日(木)で次回の予約を
した。