女友達のリコメンドと、知人のお嬢様が関わっていたという映画、「かもめ食堂」を観た。
原作:群ようこ、監督:萩上直子、企画:霞澤花子、配役:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。
静かだが、凛として、且つ、ふんわりとした映画である。
そして“食べる”シーンがいい。
この映画の舞台はフィンランド。
そのフィンランドの偉大な映画監督、アキ・カウリスマキへのオマージュとも思える作品であった。
“食べる”シーンが印象的な映画には、なぜか傑作が多い。
森田芳光監督作品「家族ゲーム」、ルキーノ・ヴィスコンティ監督作品「家族の肖像」、青山真治監督作品「ユリイカ」アキ・カウリスマキ監督作品「浮き雲」。
“食べる”シーンと同じように、“煙突”の出てくる映画作品にも良作が多い。
マイケル・チミノ監督作品「ディア・ハンター」、井筒和幸監督作品「ゲロッパ」、そして名匠ロバート・アルドリッチ監督の遺作「カリフォルニア・ドールズ」。
TVシリーズ、「白夜行」にも“煙突”のシーンが印象的に映し出されていた。
閑話休題。
9月から始めたトレーニングも、いよいよレースまで、あと1ヶ月。
ともかく、長時間身体を移動することに慣れたい。
4時間も5時間も走り続けることは、まだまだ出来ないが歩くことならなんとかなりそうだ。
そこで週末、マラソンとウォーキングを組み合わせたトレーニングをやってみた。
このトレーニング、ピクニック気分で走ることから「マラニック」と呼ばれている。
ディバックに、水、キャラメル、おにぎり、タオル、着替えを詰め込む。
晴天。
そして、朝の空気はピリリと秋の気配を感じさせる。
長袖のランニングシャツに短パン姿になり、キャップを目深にかぶりディバックを背負った。
さて、何処へ行くか?
当てもなく走り、歩く訳にもいかない。
自宅から周囲を見渡した。
すると、“煙突”が思い浮かんだ。
あの煙突のある場所まで行ってみよう。
それが一番目立ったという理由以外には無いが、とりあえず隣町にある“煙突”を目指すことにした。
地図も持たずに隣町まで出かけてみる。
なんだか無性にワクワクしてきた。
つづく