第26号『人間という動物』

長かった梅雨も明けて、いっきょに夏。とつぜん暑いですね、まったく・・ということに。なんとも勝手な話ですね。
飲み物は気温が29度を境にジュース類から炭酸飲料に売れ筋が急変するといいます。水着の売り上げも28度をボーダーラインにして気温一度刻みで3%は違ってくるとか。また気温が17度になるとデパートは忙しくなるそう。などなど気温次第で買行動は大きく左右されるとか、これというのも人間は動物という証明かもしれません。
こうした人間の動物的な側面に目をつけ売り場づくりを提唱しているのが「思わず買ってしまった」という本。諸兄には既にご一読のことと思われます。
それはともかくまさにこの本には人間の動物的側面に対応する売り場づくりノウハウがぎっしり。随所に「なるほど」と感心させられる示唆があります。
またこうした生態学的な情報収集や分析がビジネスとして成り立つアメリカもちょっと面白い国だと思います。
厚手の本ですが、ボリュームの割には一挙に読めます。緑陰の読書にはいいかも・・。
で、話は飛びますが、リニューアルしたMAC行きましたか?
どうも見たところ活気に乏しい、と思いませんか?
価格破壊のマイナスを受けて、収益向上を目指し客単価さらには客層を変えようということでしょうが、そんなにマーケターの掌の上でお客は踊るのか、疑問です。
MACとはこんな店という消費者サイドのパーセプションが確立しているなか、それを修正するのは大変でしょう。
ある主婦は折角座っても店員からプレッシャが掛かり、落ち着かずファーストフードなのか、ファミレスなのか、よくわからないとも言っていました。子連れ出かける店じゃなくなった気がするとも・・。そんなわけでお節介ながら。お客が買ったのはなにか?同社のマーケティングはその辺を見極めるべきでは・・・?
差別化がモノやサービスではなく心理で行われている現実に照らすと、このリニューアルはある意味、裏切り。
食い物の恨みは怖いよ、やはり人間は動物なんですから。

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