中国2015年の春節は、2月18日の大晦日から24日までの7連休。
大挙して日本に旅行したり、爆竹で北京の大気汚染が最悪レベルになったり、
相変わらず話題に事欠かない、近くて遠い国だと思います。
節目を祝うのは洋の東西を問わず、多くあることで、
この季節、わが国でも気温が上昇し始め、新しい門出を祝う雰囲気が徐々に漂い始めます。
出会いも別れも様々ですが、プロ野球やJリーグのキャンプも始まり、気分が高揚します。
明るい気分になってくるのは良いことだなとつくづく思うのです。
ここのところ事業も順調に推移し、新しいメンバーをむかえることも次第に増えてきて、
業容がなんとなく、拡大傾向にあります。
といっても零細の状況には変わりませんが、「規模」を意識し始めるのです。
事業規模、企業規模、経営規模。この概念、大切なのでしょうか。
規模は、大きな方がよいのでしょうか、小さな方がよいのでしょうか。
銀行の担当者によく聞かれます。「売上は?資本金は?従業員数は?」
規模を尋ねる質問が多いです。
ホリエモン(堀江貴文氏)は、時価総額世界一にこだわりました。
投資家の期待値をあげ、自社の株価をつりあげ、いわゆるバブルを利用し、
大株主である自身の資産の拡大を狙ったのでした。これもひとつの規模感です。
大きくすることや、高いところに上ることは、
ある意味、人間の本来もっている欲なのかもしれません。
「3年以内に売上を20億にする。今期は従業員を100人増やす。店舗数を倍にする。」
経営者の方々からよく聞くフレーズです。
株主から業容の拡大を求められる経営者、先代を超えないといけない経営者。
背景にある事情は様々でしょうし、大きくすることは悪くないと思います。
大きくしなければ、生き残れない業界もあるでしょうし、時代背景も影響するでしょう。
ただ、許されるなら、規模に左右されない経営をしたいものです。
スタッフの採用は「好き嫌い」で決め、気が合うパートナーとだけ手をむすび、
好きな取引先とのみ取引をしたいものです。
結果、スタッフ数が増えたり、売上や利益が増えたり減ったりするのが理想です。
新店出店のために好きでもないスタッフ雇用をしたり、
業容拡大のため、無理しないとお付き合いできない取引先を増やして、
失敗するケースを多く見ました。他でもない僕がそうでした。
なんとなく右肩上がりだからこそ、数年前につくった起業の理念を見返しました。
“自分にかかわる全てのヒトと充実した人生と喜怒哀楽を共有する”
随分と立派なことを掲げていて、少し恥ずかしいですね。
ただやはり、喜怒哀楽を共有できない方とはかかわれないですし、
そこには、規模の大小は関係ありません。
春節をむかえた大国のマーケットは、確かに大きく魅力的です。
どのように付き合うのか、どのように融合していくのか、
大きさだけで判断するのでは、相手に対しても失礼なのではないかと思うのです。