ファンサイト的な企業コンテンツ 第1回「ハインツのある物語」編

「ハインツのある物語」編

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2007年7月6日 レポーター/ファンサイト研究会


ファンサイト的な企業コンテンツ 第1回「ハインツのある物語」編

ミッキー:
記念すべき第1回目に選んだのはハインツ日本株式会社のホームページ「ハインツのある物語」です!
リュウ:
まず「ハインツのある物語」というネーミングがいい。
ミッキー:
サイト全体のイメージが明るいですよね。
リュウ:
使ってる写真も気持ちがいいし、全体的なレイアウトも抜けがあっていい。
GEL:
「まかないメシニッキ」の”まかないメシ”っていう言葉の使い方もいいですよね。
リュウ:
「ハインツな映画館」ていうコーナーもあるんだね。選ばれてるのは『かもめ食堂』や『フライド・グリーントマト』か。イイ線ついてるね~。
GEL:
キャシー・ベイツが出てくる映画ですね。
リュウ:
オレさあ、フェリーニの『道』っていう映画があるじゃん。芸人のアンソニー・クインが結婚式の後に料理を振る舞われるんだけど、そのペンネが喰いたくってさぁ。白黒映画なのに美味そうなんだよ!
ミッキー:
いくつかコンテンツがあるけど、いわゆるCGMと言われるものは「ケチャットさん」しか無いわけじゃん。それでも気持ちが良いのはなぜ?目線がいいのかな?
リュウ:
目線ね。それは大事だ。
ミッキー:
リッチコンテンツもTOP画面にはほとんど出てこない。ゆる~いとこから奥に入ってみるといろいろある。
リュウ:
いきなりリッチコンテンツを見せるより、まずはこの雰囲気に巻き込むのが先なんだよ。
ミッキー:
こういう雰囲気のサイトって食品を扱うハインツだからできるのかな?
GEL:
確かに、消費者と直結する消費財を扱う企業サイトはイメージしやすいですよね。
ミッキー:
例えば鉄骨を扱う商社でもファンサイトがつくれる?
リュウ:
「鉄骨」をつくってる企業だって、「鉄骨のある物語」という切り口でいけるんじゃん?大成建設のCMで「地図に残る仕事」というのがあるけど、ああいう考え方をすればいいんじゃないの。
ミッキー:
ということは、どういう業界でもファンサイトをつくる方法論はあるってことですよね。
リュウ:
ボクらが「ハインツのある物語」を”ファンサイト”と認定するイチバンの理由はなんなのかというと、「○○のある物語」というキャッチフレーズをサイト全体のトーン&マナーにしてるところだと思うんだよ。
GEL:
ふむふむ。
リュウ:
自分たちを主役にして、どうコミュニケーションを取っていくのかを提示しているところが素晴らしいんじゃないの?
GEL:
つまり、「ハインツはこういう風に楽しめます」「こういう風に使って下さい」ということが、いろいろなコンテンツで示されてるということですか?
リュウ:
そうそう。そうやってファンを巻き込んでいく土台作りをしっかりしているところがとても豊かさを感じさせるんじゃないかな。情報を一方的に垂れ流してるのではなく、自分たちはどう楽しんでいるのかを提示できてるところが評価できるんだと思う。
GEL:
微妙な差なんですけどねえ。
リュウ:
いまの企業サイトって慇懃無礼なものが多い気がするんだよ。
ミッキー:
わかる!「あなたのため」と言いつつ自分の事情しか語らないやつ。
GEL:
それじゃあ繰り返しますけど、「ハインツのある物語」はどこが違うんですか?
リュウ:
やっぱり、まず自分たちがハインツの自社商品を楽しんでることをしっかり提示しているところなんじゃないのかな。
ミッキー:
それが気持ち良さをつくっているわけですね。
リュウ:
今回は気持ちのいいゆる〜いサイトを選んだけど同じ系統ばかりじゃダメだよね。というわけで次回はそうじゃないサイトを見てみよう。

「星3つ!」
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