5月に発表があったGoogleのChrome Web Storeがオープンしました。Chromeというのは最近CMでも見かけるGoogle謹製のウェブブラウザで、Chrome Web Storeは、ウェブアプリやエクステンション(Chrome用の拡張機能)、テーマ(Chrome用の背景デザイン)を販売する場所です。平たく言うと、AppleのiTunes Storeのようなもので、違いはウェブアプリを中心に販売しているとことです<!–(紹介ビデオはこちら)–>。
ウェブアプリというのは、ご存じのようにブラウザの上で動くアプリケーションのことです。日頃閲覧しているウェブページと、ウェブアプリの違いはなんだろうかというと、何らかの機能を提供するものをウェブアプリケーションだと言えます。Gmailや、ショッピングサイトのAmazonなどもウェブアプリと言えるでしょう。今ではいろんなものがウェブアプリ化されていて、気が付けばPCでの作業のほとんどをブラウザ上でこなしているという状況も珍しくはないと思います。
しかし、ブラウザがあってのウェブアプリです。ここからが少しややこしいのですが、そんなウェブアプリを従来のアプリケーションのように販売できるようになったというのがChrome Web Storeなのです。
現状ではChromeブラウザを対象にしたウェブアプリだけが販売されているので、まずはChromeブラウザを使ってアクセスしてみましょう。無料で公開されているものがたくさんありますので、インストールして使い勝手を試してみてください。たとえば、Chrome Web Store開店1週間での人気アプリの1位となったTweetDeckには、デスクトップ版、iPhone版、Android版そしてChrome版の4つが用意されているので、現在のChrome版を評価するにはよいかもしれません。
アプリによってはウェブで提供しているものとほとんど同じ内容のものもありますが、いくつか使っているうちに、「アプリケーション」と呼ばれているものの過渡期にいるのだな、という感慨が湧いてきました。ウェブというプラットフォームの磁力に引き付けられて、アプリケーションがウェブアプリ化していくという傾向はこれからますます強まるのでしょう。たとえば、Androidの登場で携帯電話にこれまでなかった世界が開かれきましたが、特定の閉じた環境の下で開発されてきたアプリケーションが今後開かれていくとすれば、ウェブはその有力なプラットフォームになるのだと思います。