TEDxTokyoのついった
先日TEDxTokyoというイベントが行われましたね。TED(Technology Entertainment Design)はTED Conferenceという講演会を主催するグループで、TEDxは彼らが世界各地で開催するイベントです。“Ideas Worth Spreading”と謳われているとおり、TEDxTokyoでも刺激を受ける講演ばかりで、Web中継に釘付けになりました。
で、久しぶりに釘付けになったなあと、その理由はなんだろうかと振り返ってみたところ、講演のおもしろさもさることながら、Twitterが効果的に使われていたことも大きな理由ではないかと思いました。
では、どんな仕組みだったかというと、まず開催に先立って:
・公式アカウント(日本語アカウントもあり)を設置。公式アカウントへのフォローを呼びかける
・Twitter用にイベント側が#tedxtokyoというハッシュタグを告知
・もちろんライブ中継やBlogなど公式Webページも複数設置
そして、開催中に何が起こったかというと:
・公式アカウントで講演者のプロフィールや資料などを通知
・イベント参加者がタグ付きのつぶやきを発信
・公式アカウントが参加者のタグ付きつぶやきをRetweet(つぶやきの転送)
・ライブ中継ページでも公式アカウントのつぶやきを公開
という具合。ライブ中継と公式アカウントによる情報発信と、#tedxtokyoタグで発信するユーザーに、それを追いかけるユーザー、さらに公式アカウントがそれらをつなぐという仕組みで、つぶやきが連鎖しながら増殖していきます。もちろん公式WebやBlogなどを経由して増えた観客も、つぶやきに刺激されて新たな発信者となり… と、このイベントを核とする環境が観客を取り込んで拡大し熱気を増していくという仕掛けです。
さて、この仕組みの中で注目しておきたいのがハッシュタグ(Hashtag)の利用です。
Twitter Fan Wikiによると、ハッシュタグとはTwitterのユーザコミュニティから発生してきたもので、つぶやきをグルーピングする目的で作られたものだとか。ハッシュというのはこの“#”井桁(いげた)型の記号のことで、このハッシュ記号に続けて英数字のキーワードを付けるとハッシュタグになります(funsiteでタグ付けするなら#funsiteなど)。使い方は簡単で、このタグを加えてつぶやくだけです。(#tedxtokyoの例)
最近では、講演会やカンファレンスなどのイベントで主催者や参加者などがタグを使って、イベントの様子を中継したり、関連情報を提供したりという使い方が定番になっているようです。勉強会など小規模な集まりであっても、継続的な情報や意見交換の場としてハッシュタグを利用するケースも見られます。
今回のTEDxTokyoで活躍した「公式アカウント」は、言わば狂言回しの役割を担って、つぶやき全体を活性化し、持続させていた訳ですが、ハッシュタグの活用ということを考えると、この公式アカウントの働きに見られるような、「ハッシュタグを運営する」という視点を持つことがポイントになりそうです。
ハッシュタグにどんなものがあるのか覗いてみたいというなら、その名も#hashtagsという検索サイトをご覧ください。流通量の多いタグが一覧できます。
追記:TEDの講演内容は、TEDのホームページまたはYouTube上の公式チャネルで公開されているので、興味を持たれた方はぜひどうぞ。
ではまた!