第387号『企業ウェブサイトの行方』

【囚われし石】
【囚われし石】

無人駅の駅前にお店を出したり、看板を立てても意味がない。
そもそも、一日の乗降客が十数人規模ではどうにも話しにならない。
ところが、近くに集合住宅地が開発されマンションや一戸建て住宅が建ち並び、数万人規模の町が形成され、一日の乗降客が数百人、数千人なると事情は一気に変わる。
駅前や駅中に、ショッピングモールがつくられ、看板が立ち並ぶようになる。
つまり、単に鉄道が敷かれていることと、利用されていることとの差は天と地ほどの違いがある。
この状況はインターネット上でもまったく同様である。

ここ数年、「企業は新たなマーケティングチャネルの一つとして、ウェブを活用しなければ生き残れない」。
この議論が叫ばれて久しい。
高速でインターネットが繋がり、携帯電話は当然のこと、PCの普及率も高い。
結果、もはやウェブサイトを持たない企業はないだろう。
さらに、リアル店舗の縮小とウェブ店舗への拡大移行が、ますます加速している。

しかし、どれほどの人たちが日々、企業のサイトを訪問するであろうか。
勿論、企業にはそれぞれ利害関係のある人々は存在する。
ところが実際サイトを活用しているのは、会社訪問を予定している業者か、就職活動中のリクルーターが、その大半なのではないか。
現状、リアルでの告知量の多い企業へのアクセス数が多く、そうではない企業のアクセス数は微々たるものになっている。
この事実はウェブがメディアでもある、という側面は証明された。
もっとも、いままで広告費を計上できなかった中小でも、早くからネットを戦略的に利用していた企業は恩恵に浴することが出来たであろう。
しかし、多くの企業にとっては、もはや従来の4マス(新聞・雑誌・ラジオ・TV)などの他に、新規の媒体としてカバーしなければならなくなり、負荷がかかるだけの話しである。

つまり、これまでのところ、多くの企業にとって自社サイトの構築とは、インターネット回線(鉄道網)を利用して、サイト訪問者(乗降客)のほとんどいないサイト(駅舎)を作ったに過ぎないということになる。

乱暴な議論をしていることは承知している。
しかし、どう贔屓目に観ても多くの企業ウェブサイトは期待していたほどには機能していないと言わざるを得ない。

ではどうすれば、この状況を変え、あらたな価値を作り出せるのだろうか。
答えは、ファンが集えるサイトを企業が提供することである。
自社の商品やサービスを支持してくれているファンは必ず存在する。
ただし、その規模はその商品やサービスに属するから、必ずしも期待取りの売り上げや集客に結びつかないかもしれない。
それでも、もはや自社商品のファンが集まるサイトの提供以外、企業サイトの存在する理由が見当たらない。

ドラッカー曰く。
「市場において目指すべき地位は、最大ではなく最適である」と。

【コラボレーションイベント開催のお知らせ】

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ご興味あるかたは、下記メールにて
andparty運営事務局 担当 柳澤 090-6134-1397  または http://andparty.jp でお申し込みください。

日時:7月25日(日)11:00〜14:00 18:00〜21:00 入れ替え制 立食スタイル
募集数:各回30名
場所:西麻布ふるけん 
料金:¥6,000-(税込)

ご興味あるかたは、下記まで、
andparty運営事務局 担当:柳澤 090-6134-1397  または 
andparty.jp「M3イベント告知ページ」にてお申し込みください。

アンドパーティのご登録は無料、是非ご参加ください。

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