第415号『それでも映画が観たい』

【横浜金沢アトリエ近くで-1】
【横浜金沢アトリエ近くで-1】

ワラワラしている。
ワラワラってどんな状態かというと、バタバタ×オロオロ+イライラ。
引っ越しの余波で、いまだに周りは段ボール箱の山。
どこになにを仕舞い込んだのか判然とせず、必要なモノが直ぐには見つからない。
加えて、期日の迫った「JAGAT PAGE2011」のスピーカーとして発表するための資料作成が、詰めの段階でしっくりこず、イライラしている。

ワラワラな時にかぎって昔から(例えば、期末テストが迫っている時など)なぜか本を読んでみたくなったり、映画が観たくなる。
単なる逃避なのだが、こんなワラワラな状況になぜワザワザ、と、自分でも抗しきれない思いに呆れてしまう。
そして不思議なことに、こんな時に出会った作品の中に秀悦なものが多い。

以下、1月に観た映画、13本中ベスト5の備忘録である。

1.「息もできない」ヤン・イクチュン監督作品
これが第1回監督作品。監督のほか、脚本、主演も。噂に違わず重く切ない傑作。自分がしたかったことを全部やられたと、北野武に言わしめたとか。

2.「女の子ものがたり」森岡利行監督作品
「毎日かあさん」の西原絵里子原作、女子の成長物語である。丁寧な演出が光る。

3.「ボックス!」李闘士男監督作品
映画は役者の肉体が織りなす運動で決まる。まさしくそれを主演、市原隼人が体現した作品である。「デトロイト・メタル・シティ」の李監督の演出も的を得ている。

4.「パーマネント野ばら」吉田大八監督作品
「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」「クヒオ大佐」の吉田監督作品。CM出身の監督は(例えば市川準、中島哲也など)演出の密度が濃く、かつ目線が秀悦である。ちなみに、これも西原絵里子原作。

5.「キル・ビル 1.2.」クエンティン・タランティーノ監督
今更ながらであるが、面白い!凄い!

なんだか、またまた映画を観たくなったが、ここは一先ず欲望を抑え、発表のための資料作りに集中しよう。

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