昨年暮れに亡くなった、顧問の宇田一夫が残してくれた遺産がある。
1つは、ブログ『花も実もない! Marketing One Hit Shot』に詰め込まれているマーケティングの教え。
プランを組み立てていて何かに迷ったとき、解決の糸口を見つけることのできる、いわば教典のような存在である。
2つ目は、中央アジアの国、キルギスとの交流である。
2005年の愛知万博「愛・地球博」で、中央アジア共同館のプロデュースを宇田が担当した。
そこから、始まった。
中央アジアはウズベキスタン共和国、カザフスタン共和国、タジキスタン共和国、そしてキルギス共和国の4つの国を指す。
これらの国々に関して、シルクロードの通過国という知識以外、ほとんどなにも知らなかった。
その中でも、キルギス共和国は小国である。
長年親交があり、敬愛する中島利博医学博士(日本リウマチ学会評議員・指導医/ノバルティス・リウマチ医学賞/日本リウマチ賞受賞)との雑談がきっかけとなり、中島医師もキルギス共和国を医療視察団の一員として訪ねた。
視察の結果、キルギスでの小児リウマチ患者の多さに驚き、その撲滅のため2010年にNPO「シルクロードの健康的な未来を考える会」を設立し、粛々と進めている。
現在、中島医師はキルギス共和国医療国家顧問としても活動されている。
さらに、キルギスの若い力とも出会うことができた。
今日、紹介するのは、サマコワ・イバラットさん。
2005年、日本の文部科学省国費留学試験に合格し、大阪外語大に入学。
2006年、千葉大学法経学部法学科入学し、2010年卒業。
卒業と同時に、日本でのキルギス人協会を立ち上げ、その代表に。
2011年3月から、キルギスにてNPOジャポン・キルギス・ビリムディギ(日本とキルギスの団結の意)の代表として活動している。
そして、2012年5月には、日本とキルギスとの外交関係樹立20周年記念の一環として、「キルギス国際マラソン2012」の仕掛人としても活躍した。
先日、久々に来日したイバラットさんと食事をする機会があった。
日本のことが大好きだと話してくれ、なんだか嬉しくなった。
「でも、・・・」と少しトーンが低くなった。
「どうしたの」と聞く。
「まだ、いまは日本への片思いなんです。キルギス人と日本人のDNAは同じだといわれています。東に移動した人が日本人になり、西に移動した人がキルギス人になったと。キルギスでは、アジアの先進国としての日本には憧れとともに、良い印象を持っています。でも、日本人はキルギスにはあまり関心がないでしょう。だから、いまは片思いなんです。いつか、両思いになるよう頑張りたいです。一人でも多くキルギスのファンになってもらい、キルギスと日本の架け橋を渡る人を増やしたい。」
こう、イバラットさんは目を輝かせながら話してくれた。
僕も、その橋を渡り、キルギスを訪れてみたいと思った。
お知らせです。
イバラットさんのブログ「キルギス FUN-CLUB」がスタートします。
ご高覧ください。
2件のフィードバック
僕がこのファンサイト通信を読ませていただくことになった入り口?は、
「キルギス」–>「宇田様」–>「ファンサイト通信」
だったと思います。
その意味で、今回の「キルギス FUN-CLUB」のスタート、大歓迎で
大いに期待しております。
石原様、コメントありがとうございます。不定期ではありますが、イバラットさんから、いまのキルギスを伝えてくれることになりました。よろしくお願いします。