【BROOKS G13】
1月2日で満64歳になった。
そして、来年の1月2日には65歳。
日本では、世界保健機関(WHO)や他の先進国と同様、65歳以上を「高齢者」と定義して
いる。
つまり、その定義によればボクもすでに、ほぼそのカテゴリーに足を踏み入れているという
ことになる。
「高齢者」を目前に、今年は少し長い距離を走ろうと意気込んでいた。
老いに抗っているのではない。
若さにしがみついているわけでもない。
きちんと準備すれば、どんなことでも概ね達成できると信じているからだ。
まずは、横浜で行われるフルマラソンに申し込み、練習量も増やしていた。
ところが、1月6日に仲間との練習会で、左ふくらはぎが肉離れになり、3週間ほど走ること
を断念していた。
加えて、マラソン大会の抽選にも漏れた。
この間、肉体的にも精神的にも変化があった。
肉離れは、意外と治りにくい。
一番の対策は、走らないこと。
その結果、体重も体脂肪率もあっという間に増えた。
体重で、2キロ増。
体脂肪では12.5から14.7にアップ。
同時に、日常生活のリズムも微妙に狂い始める。
朝、少しづつ起床時間が遅くなる。
筋トレを億劫に思う。
晩酌の量が2杯が3杯と増えた。
本を読む時間が減る。
PCやテレビをみている時間が長くなった。
つまり、やる気がでない。
この状況を変えてくれたのは、一足のランニングシューズだった。
去年から使い始めたメーカーの新作「BROOKS G13」 。
色は赤と黒のコンビネーション。
レースで、このシューズを履いて走っている姿を想像してみた。
少し、ワクワクしてきた。
そして、日をおかず手に入れた。
それから、一週間。
先週末、ふくらはぎを気にしながら久々に走った。
幸い、痛みの再発もなく10キロほど走れた。
なんとか、これで走り続けられそうだ。
幾つになっても、カタチから入る自分に照れたが、それと同時に心を前向きにしてくれた
このシューズを、妙に愛おしく感じた。
ボクはこの日トレーニングを終え、「BROOKS G13」を布で綺麗に拭き、靴箱の真ん中に
置いた。