第712号『セレンディピティ』

img_7001【お料理教室の風景】

「ボクが考えていたことは、こういうことだったのか」と思う(ひらめく)こと
が時々ある。

それは、まったく別なことをしている時に、これだ!と思える情報を得たり、ふ
とした瞬間に答えが浮かんだりする。
こうした特別、求めているわけでもないのに、思わぬ発見や出会いをする能力の
ことを「セレンディピティ」と言う。

どうして、こんなことが起こるのか?

「セレンディピティ」、日本語では「計画的偶然性」と訳されている。
これはつまり、ただの偶然ではないということである。
常日ごろから、問題意識や潜在的な行動によって情報に対する感受性が高くなり、
気付きやキャッチする力が強くなっていることが「セレンディピティ」の生まれ
る要因ということらしい。

ファンサイトが運営するお料理教室のコミュニティサイト「andparty」が今週リニ
ューアルオープンした。
現在、120名の先生(マイスター)方にご参加いただいている。
先生方の、教室開催・メディア掲載やレシピ本の発刊の告知など、活動を応援するサ
イトとして運営している。
そして、今回の目玉は「ごちそうの達人」という名の「andparty」ECサイト

「andparty」のビジネスモデルは何か?と問われることがある。
企業から食品サンプルの調査、イベントでの先生の登壇依頼やレシピ開発といったも
のを受注している。
しかし、ビジネスとしてはまだまだ過度的段階でしかない。

それでも「andparty」には、食のリーダー的な立場にいる先生方を中心に、そのファ
ン(生徒さん)も数多くいる。
この存在感、そして先生方の食に対する想いや熱意を、小さくとも、なんとかビジネス
としてカタチにできないものかと考え続けてきた。

「andparty」にどんなことが求められているのか?
そして、なにができるのか?

これまでも、ことあるごとに(このサイトの発案者の)妻と話し、仲間と話し、そして
袋小路に入り煮詰まることの連続だった。

一昨年、盟友のY氏から我孫子にある食品問屋、五味商店の寺谷社長を紹介いただいた。
初めて、お会いしたときのことを覚えている。
穏やかな表情ではあるが、志のある言葉が心に響いた。

寺谷社長曰く。
手塩にかけ、しっかりとつくっている小さな食材メーカーの味噌・醤油・酢などの味が、
年々歳々忘れ去られ苦戦を強いられている。
このままでは、大手メーカーの味しか知らない人ばかりになり、本来の日本の伝統的な
食文化が壊れてしまう、と。
こうした、こだわりをもって生産しているメーカーをなんとか応援したいのだと、語っ
てくれた。

その後、五味商店の展示会を何度か拝見する機会があった。
その規模や気合の入り方は半端なものではないと、ヒシヒシと感じた。
しかし様々な要因から、現状としては実店舗での小売は限られた場にならざるをえない。

なんとか、ご一緒できないものかと思いながら、ふと(セレンディピティが)ひらめいた。
「andparty」のサイトに五味商店で取り扱っている商品を置けないか。
こうして、実現への試行錯誤が始まった。

ボクたちはアマゾンでも楽天でもない。
「andparty」だからできることは何か。

小さいけれどしっかりと、こだわりを持ち製造している品を、お料理の先生方が吟味し、
推奨する。
こうして、生まれたのが「ごちそうの達人」という名の「andparty」ECサイトである。

改良の余地も満載だし、商品数も現在150点程度。

しかし、これこそが伝えたいことであり、「andparty」にしかできなことだと確信している。
これからも、先生方と先生のファン(生徒さん)を中心に価値ある情報と品を届けていきたい。

「andparty」ECサイトはこちらから

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