第735号『サイトネームは「おこせん」』

【岩塚製菓のおせんべい】

今回は、お仕事の話をしたい。
つい先日、新しいファンサイトをローンチした。

ローンチ?
ウェブマーティングの世界では、こうした横文字の用語が頻繁に登場する。
これからの時代を映し出すようなワクワクとした語感との響きもあるが、意
味の不明瞭な専門用語で煙に巻かれているようで、気分が悪いという意見も
よく耳にする。

もともと、このローンチは英語の「Launch」を由来とし、「(船を)進水
させる」「(ミサイルを)発射する」という意味である。
これが、WebサイトやWebアプリケーションを新たに公開する場合などで用
いられ一般化し、「立ち上げ」「公開」「開始」「発進」などの意味として
使われるようになった。

さて、新しいファンサイトがローンチされた話である。

サイトネームは「おこせん」

クライアントは、新潟県長岡市に本社を置く株式会社岩塚製菓様。
もともと、出稼ぎに行かなくても生活できるということを目指して、岩塚村
(現長岡市)の青年たちによって「岩塚農産加工場」として1947年に創業
(今年、70周年)し、1954年に現在の株式会社岩塚製菓として設立した。

個人的な印象も交えてではあるが、大手他社が外国産米も使用する中、国産
米使用にこだわった品質重視の姿勢を貫いている。
そうした理由もあってか、特にお子様向けのせんべいは50年以上のロングセ
ラーとして、根強い人気商品となっている。

ファンサイト構築の過程で、この点を非常に重要な要素として捉えた。
ボクの回りにいる子育て中のママたちが、こぞって知って口にしている商品
として挙げたのが「がんばれ!お子様せんべい」「がんばれ!野菜家族」
「がんばれ!小魚家族」である。
岩塚製菓という社名は知らないが、これらのお子様向けのおせんべいは知っ
ていた。
ならば、社名認知のためにだけ労力を使うのではなく、お子様用のおせんべ
いのファンを募り、子育て中のママやパパに少しでも寄り添える場(サイト)
として、肩肘張らず楽しめ、ちょっと助かるコンテンツ提供を目指そうとい
うことになった。

当然であるが、肩肘張らず楽しめ、ちょっと助かるコンテンツとはどんなも
のなのかが1番の議論になった。
そして、そのキーワード(ママやパパが困ってしまうことの1つ)が「泣き
止み」。

このテーマをベースに、コンテンツを丁寧に1つ1つ積み重ねることで、ママ
やパパにとって無くてはならないファンサイトに育つのではないか。
そしてもう1つ成功の予感を感じさせることがある。
それは、岩塚製菓社のご担当者の方々が、このファンサイト作りを楽しんで
いることが、毎回のミーティングを通して手に取るようにわかるからだ。

今更ながら、何かを成そうとしたとき最も大事なことは、内側の「熱」なの
だ。
どうやったら成功するのかというテクニック論よりも、その内側の「熱量」
の大小こそ、成功する最大因子ではないかと、あらためて感じている。

「おこせん」はこちらからご覧いただけます。