第850号『本を書く-1』

【ファンマーケッティング関連書籍】

久々に本を書きたくなった。
理由は幾つかある。
その1つが、最近、友人2人が立て続けに上梓
した。

高原純一+SAN KNOWS共著『ぼくとわたしと本のこと』センジュ出版刊。
高原さんは、現在自由が丘にある産業能率大学経
営学部で教授として、マーケティングを中心に講
義をされている。
その21名のゼミ生と「自分にとっての本とは何
なのか?」を問い、それぞれの答えを編んだのが
『ぼくとわたしと本のこと』だ。
高原さんは、もともと大手広告代店でネスレジャ
パン社などのマーケティングのお仕事をされてい
たが、独立し『食のぐるり』という会社を立ち上
げ、それこそ、食を取り囲むさまざなシーンでの
事業を現在も展開している。

吉満明子著『しずけさとユーモアを~下町のちいさな出版社センジュ出版』枻(えい)出版社刊
吉満さんは、大手出版社の敏腕編集長を辞し、出
産を期に2015年9月、足立区千住に個人出版
社を設立した。
自社書籍の発行のほか、他社書籍の企画・編集も
手がける。
2017年12月には、自らが企画・編集した
『8年越しの花嫁~キミの目が覚めたなら』(中
原尚志・麻衣著/主婦の友社刊)をもとにした映
画『8年越しの花嫁~奇跡の実話』(佐藤健・土
屋太鳳:主演、岡田惠和:脚本、瀬々敬久:監督、
松竹:配給)が公開。
この映画をもとにしたノベライズの編集も担当。
事務所内にある6畳のブックカフェ『book cafe
SENJU PLACE』では「文章てらこや。」など、
各種講座やイベントを毎月開催。
本1冊を席のチャージにするというユニークなア
イデアのブックスナック「ほんと酒スナック明子
」のママ業もしている。

2冊を立て続けに読んだ。
どちらも、読みすすめていくうちに、心が整い、
肯定的な気分になった。
そして、あらためて強力な個性と活動力をもつ2
人に触発された。
なんだかムクムクと、本を書きたいという気持ち
が沸き起こった。

『企業ファンサイト入門~ファンが集まるネットマーケテイング』日刊工業新聞社刊
僕が上梓したのが、2006年4月28日。
絶版だが、アマゾンでは少し流通しているようだ。

企画書を抱え、飛び込みで縁もゆかりもない出版
社の門戸を叩いた。
そして、幸運にもその扉が開き、編集担当の鈴木
徹さんの導きもあって、本を出すことができた。
もう、14年も前のことだ。

他人事のように振り返れば、変化の激しいウェブ
マーケテイング業界の中で、よくぞ「ファンサイ
ト」(企業の商品やサービスのファンを集め、さ
らに熱烈なファンへと醸成するサイトの設計と運
営する)というこの小さな商材だけでやってこれ
たものだ。
『企業ファンサイト入門』を書いた当時から、多
くの企業にとってこれから「ファンサイト」の必
要性を、知って欲しかったし、その作り方(方程
式のようなもの)についても確信があった。
ただ、採用実績と運用のノウハウは、正直なとこ
ろ、まだまだ数が少なかった。

しかし、あれから月日も過ぎ、すでに(成功も失
敗も含め)多くの事例も経験した。
だからこそ、あらためて「ファンサイト」の現状
と事例紹介を含め話をしてみたいと思う。
さらに、ここ2,3年の間に、『アンバサダーマ
ーケテイング~熱きファンを戦力に変える新戦略』
ロブ・フュジェッタ著、『ファンベース』佐藤尚
之著、『応援される会社~熱いファンがつく仕組
みづくり』新井範子・山川悟共著、『熱狂顧客戦
略』高橋遼著など、「ファン」をキーワードにし
た書籍もたて続けに出版が続いている。
「ファン」とう言葉が、ようやく認知され始めて
いることの証左だろう。

書きたいことが、もう1つある。
『企業ファンサイト入門~ファンが集まるネット
マーケテイング』では2002年、50歳で起業
した経緯も書いた。
当時、友人知人から、さまざまなアドバスをもら
った。
その多くが、新たな挑戦をするには年齢的にも遅
く、無謀だと散々言われた。
来年、2021年ファンサイト有限会社は20周
年をむかえる。
そして、僕は69歳になる。
無謀だと言われた起業から20年。
その経験を通して、次の70歳代へ向かう働き方
や考え方を話してみたい。

この話、実のところタイトルも出版形態も出版社
も、何一つ決まっているわけではない。
いわば、僕の個人的な妄想話である。
でも、まずは言ってみた。
そして、すべて、これからである。

今年1年(もちろん毎回ではないが)このブログ
を使い、内容や本を編んでいくプロセスも、いち
いち公開しながらすすめていくのも面白いのでは
ないかと思っている。
わーっ(勝手にひとりで盛り上がっています)、
いよいよ本を書くという地獄が始まるのか。

なにとぞ、ご高覧お付き合いのほど、よろしくお
願いします。
ご意見もいただければ嬉しいです。