第895号『こんな時こそ頼りになる』

【B&Mステーキ】

大井町に本店があり、そのほか城南エリアを中心に、数点のお店を展開しているステーキハウス「B&M」は、10年以上のお取引が続いている弊社の大切なお客様である。
上質なお肉を、各店舗のシェフが絶妙な焼き加減で提供している。
僕もファンのひとりとして時々、その味を堪能している。
そして、味もさることながら心地の良いお店に共通することではあるが、ホール担当スタッフのキビキビとした所作と気配りにも毎回、関心する。

担当取締役のA氏から、地方出張での話を聞いたことがある。
たまたま、この日は体調が悪く、楽しみにしていた地元名物を食べ損ねたという残念譚だったが、その出張の目的がステーキハウス「B&M」のホール担当として、社員採用が決まった方の高校と、ご両親に直接ご挨拶に伺うためのものだったという。
こうした、目には見えないが地道でしっかりとした関係をスタッフと築いていることもステーキハウス「B&M」の強みではないかと思った。

さらに「B&M」の強みは、それぞれの店舗ごとに常連客が多く、ファンとして根付いていることだ。
このことが如実に解るのが、月1回の定例ミーティングでA氏とサイトのアクセスレポートを読み解きながら、現状分析をする時である。
この分析(アクセス数や検索ワードなどの推移や変化)のなかで、閲覧数が1番多いのが、月毎に変わる各店のメニューコンテンツである。
つまり、お客様がそれぞれのお店のチェックを欠かさずにしてくださっている、ということである。

コロナ禍で、最も大変なおもいを受けいている業種ではあるが、いま出来ることを前向きに取り組んでいる姿には敬服するばかりである。
我々も、その想いを少しでも多くのステーキハウス「B&M」のお客様とファンに伝えるべく、毎月のコンテンツ更新とメルマガを配信をさせていただいている。

有り難いことに、お客様とクライアントとのコミュニケーションを結ぶ、更新作業やメルマガ配信は充実感のある仕事だと感じている。
しかし同時に手順の間違いが起こりやすく、緊張感をもってする作業でもある。
そして今回も、なんとか無事に月初の業務が終わり、ほっと一息ついた。

この日の午後、次の仕事に取り掛かるつもりだったが、あまりにもお天気が良かったので、気分転換も兼ね予定を変更し、妻と散歩に出かけることにした。

目的地は、自宅の最寄り駅から4つ目の京浜急行線弘明寺駅にある商店街。
弘明寺かんのん通り商店街は、横浜でいちばん古いお寺に続く門前通り。
長いアーケードには沢山の小店が並び、活気があり下町情緒満載の街である。
この商店街にある地元の和菓子屋さんの切り餅で、雑煮と汁粉を拵えたいと思ったからだ。

なぜか今年の正月は、雑煮を食べる回数が多かった。
いろいろな、餅を食べたが、美味しいと勧められた餅の多くが、丁寧につき過ぎていて、どれもツルリとした食感なのだ。
たしかに美味いし上品さもあるが、田舎育ちのせいか、僕には物足りない感じがする。
どちらかというと、ザラリとしたもち米の粒感が残っているもののほうが満足感がある。
そんな餅は、自分たちで杵と臼でつくしか作れないのか、もはや、ないものねだりに近い話だと思っていた。
ところがたまたま見つけたのが、弘明寺商店街の和菓子屋「江戸家」さんの店頭に並んでいた切り餅なのだ。
妻も、このお餅が気に入り、すっかりファンになった。

コロナ禍で、多くのお店が苦戦しているが、こんな時こそ頼りになるのがファンの存在である。
なにしろ、ファンはいつも、好きなお店や商品を気にかけてくれている。
そして、ファンはわざわざわ(喜んで)食べに、買いに来てくれるのだから。