
Here or to go?(ここで食べるか、それとも持ち帰るか?)。
アメリカ旅行中、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどで順番がきて注文すると、しばしば厳しく問いつめられたことがある。
Paper or plastic?(紙かプラスチックか?)。
これは、スーパーマーケットのレジで勘定を支払ったとたんにたずねられる質問だ。
単語はわかるが意味がわからずキョトンとしていると店員が、薄手のビニール袋にムッツリとした顔で品物を詰め始める。
ようするに紙の袋にするか、通常のビニールの袋にするかを聞いていたのだ。
また、バーでマティーニを注文すると、ジンか、ウオッカか、ピールはレモンかオレンジか、と問いただされたこともある。
このように有無も言わせず、二者択一を迫れ、アタフタしたことが他にもある。
White or rye?
これは安食堂でのこと。
巨漢のウエイトレス嬢がつっけんどんな口調で、トースト(パン)の種類を問う定番の質問だ。
しばらく、なんのことか解らず周りをキョロキョロして見ると、(ワイトーライ)としか聞こえないこのしろものが、実はワイトは精白したパンであり、ライはライ麦パンのことだということがようやく判明したこともある。
これらの押しつけがましい二者択一の習慣?は、少なくともお客様には選択肢があり、その2つないし3つの中から自分の好みを選ぶ権利と機会が与えられたのだ。と解することもできるが、どちらかといえば、サービスを提供する側の都合で、つまり作業をスムーズに進めるための手順なのだ。
だから、流れ作業の過程でトンチンカンな対応をする僕のような客がいると、バーテンダーやレジ係やウエイトレスは、無愛想になる。
一見、極めて愛想がよく丁寧なようにみえていて、一枚皮を捲ると、なんとも寒々しい。
NOVAやコムスンのサービスもなんだか通低するものは同じような気がする。
つまり、慇懃無礼ということである。