息子達が、まだ小学生だったころ、12月に入ると急にそわそわしだした。
原因は、「川村家忘年会」という我が家恒例の一大イベントがあったからだ。
このイベントは、薄給から月々蓄えた資金で分不相応な、と言わないまでも、普段はとても行かないようなレストランを予約し、それぞれのお小遣いで買求めたプレゼントを家族全員で交換する特別な日だった。
こうして昔日にあっては、疑うことなくレストランでの食事やブランド品のプレゼントといった消費の仕組みが、豊かで幸福に満ちた時間を保証してくれた。
これは、特段我が家だけのことではないだろう。
持ち家を手に入れ、マイカーを保有し、モノやサービスを消費することが豊かさと幸せの構図だった。
大衆消費国家の創出。
これこそが、国策として日本人が邁進すべき戦後の姿でもあった。
しかし、昨今の消費不況はこうした構図を一変させた。
つまり、商品やサービスを消費することの喜び=幸福感(消費することを通して、社会・家族・男女観の近代化)の充足といった物質面に由来した図式の瓦解がはじまって久しい。
では、消費はどんな具合に変化しはじめているのか。
キーワードは3つ。
・ 自分磨き(個人の内面を極める)
・ 社会貢献(個人と社会との関係性)
・ 知縁づくり(血縁ではない個人と個人の関係)
ファンサイトでも、自己と他者とのリアルとウェブをつなぐ新たな関係構築の実験を始めることにした。
「食」を通じて仲間が集まるコミュニテーサイト『andparty(アンドパーティ)』。
はたして、半年、一年後どのように変化をしているのか。
不安と期待を込め、育てていきた。
お知らせ
12月1日オープンしたばかりの食をテーマとした『『andparty』はパーティマイスターと呼ばれるお料理の先生方と、その生徒さん、お友達が集うサイトです。
登録は無料。
是非、ご参加ご見学ください。