この夏休み、友人に誘われ仙台に遊びに行った。
彼が住む、多賀城市は仙台駅から仙石線で30分ほどのところにある。
七夕を観て、松島まで遊覧船に乗り、岩牡蠣を食らい、「一の蔵」を飲み、海鞘を食らい、「四季の松島」を飲み、牛タンを食らい、「浦霞」を飲んだ。
この季節に、この地で獲れた旬を食べ、飲む。
馴染み具合が良く、うま味が口の中にひろがる。
なんだか、全てが利に叶っているように感じた。
「食う、飲む、遊ぶ」の二泊三日の旅は、こうして瞬く間に終わった。
この旅で、印象的だったことが、もう1つある。
それは、キリンビール仙台工場の見学。
友人が事前に調べ、用意してくれたイベントの1つである。
ほぼ毎日、多賀城駅から送迎バスが出ている。
ジリジリとした日差しの中で待っていると、七夕や伊達政宗の絵が描かれた専用バスがやってきた。
少し、ワクワクしながらバスに乗り込む。
なんだか、気分は遠足である。
駅から20分ほどで、工場に到着。
この日、参加した午後の見学者は10名ほど。
ほどなく案内係の女性があらわれ、説明がはじまる。
概要説明の映像を観た後、案内係の誘導で原料のホップや麦に触ったり、臭いを嗅いだり、ビール瓶の軽量化で実際どの程度軽くなったかを確かめるなど、工場内の製造工程を回る。
こうして、普段なにげなく飲んでいるビールが、どんなプロセスを経て誕生しているのかを知ることができた。
最後は試飲会。
しかも、おかわり1杯とつまみまで付いている。
なにしろ、真夏日の暑さと工場内を歩いた後である。
普段、居酒屋で注文する時「とりあえず」と歯牙にもかけないビールが、この時は、なんとも神々しく見えた。
友人からのクチコミで知るきっかけができ、見学を通して美味さの意味を納得した。
もはや気分は、「とりあえず」ではなく「これが飲みたかった」に変わっていた。
ふと、マーケティングの師、コトラーの言葉が頭を過った。
「マーケティング(mark-eting)とは、的(mark)に命中させる能力のことなのだ。」
これが、いま私が欲しいモノだと、欲望の的にグサリと刺さった。
そして、乾きを癒す黄金の液体が、喉をゴクリと通ってゆく。
4件のフィードバック
おいしそうですね~~~~。
しかも、充実した日々だったようで!
休みの時間をどのように過ごすかも
仕事に反映されますよね。
私は盆休みに実家の石川県に帰っていたのですが
8月31日をもって、キリンビール北陸工場が閉鎖と知り
がっくりして帰ってきました。
行っておけば良かった。。
あきりんこさま。ご無沙汰しております。いやー、工場での出来たてのビール美味かったですよ。ファンはこうした体験の積み重ねで出来てゆくものなんですね。北陸工場が閉鎖ですか。残念ですね。ともあれ、まだまだビールが美味しい季節、もうしばらく楽しめますね。
こんにちは。
もう、今すぐ仙台に行きたくなりました。
先日友人から、
越後湯沢駅の「ぽんしゅ館」の利き酒コーナーの話を聞き、
こちらも近々、飲むためだけに行ってみようかと思っています。
地のものって、おいしいですよね。
やがらさん、ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
しかし、本当に暑い日が続きますね。大好きな夏ですが少し、くたびれてきました。こんな時こそ、飲んで、食べて元気に頑張りましょう。