7月8日、日曜日、4時30分起床。
カーテンを開けると小雨模様、風もある。
せめて曇りであればと、少し憂鬱な気分になる。
今日、これから第3回横浜シーサイドトライアスロンに出場する。
7時40分、会場到着。
会場は選手と関係者が集まり、スタート前の高揚感と緊張感に包まれていた。
あたふたと、自転車をセッティングしたり、ウエットスーツを着込んだりと、慌ただしく時が過ぎていく。
トライアスロンは3種目(スイム、自転車、ラン)の競技である。
したがって、準備する道具もそれだけ多くなる。
身体にピッタリとしたウェットスーツは、着るのも脱ぐのも一苦労する。
こうして、あっという間に、スタートの時間が迫る。
50歳の時、起業をした。
そのとたん、時間も何もかも余裕がなくなり、32歳の時から始めたトライアスロンを封印した。
一昨年、次男が第1回のこの大会に出ていたので応援に行った。
また、やりたくなった。
そして昨年、10月開催の、第2回横浜シーサイドトライアスロンに出た。
約、9年ぶりのトライアスロン参加だった。
甘く見ていたわけではないが、10月の海は思いの外、冷たく波もあり、慌ててしまった。
結果、過呼吸になり恐怖でまともに泳ぐことが出来ない。
近くにあったコースブイに掴まり、呼吸を整える。
さらに、目の前で、50代の男性が心肺停止の状態になり、レスキューに引き上げられたが、男性は亡くなられた。
実は、どんな泳ぎ方をしたのかも定かでないが、ともかく、なんとかスイムを完泳することができた。
その後、バイク、ランと完走はできたものの、腑甲斐無いレースだった。
ブランクを埋めるには、あまりに準備不足だった。
今年、レースに出ることをなんとなく避けていた。
理由は山のように作れた。
・だいたい、還暦を向かえた大人のすることではない。
・もしも、レース中事故で死んだらという恐怖。
・練習時間を作るとなると、仕事に支障が生ずる。
全部、正しく分別のある理由だ。
しかし、心のどこかで、それを由(よし)としない自分がいた。
加えて、妻も背中を押してくれた。
野心や欲望は、「こうありたい自分」と「そうではない現実」のギャップから生まれる。
思い通りにならない自分の現状やダメさ加減に、情けなくなったり、落ち込んだりする。
でも、考えてみれば、それは、自分の望みや欲求の有り様を指し示していることでもある。
・60歳代でトライアスロン完走。
・恐怖を乗越える鍛錬。
・ウェットスーツを格好良く着れる身体。
いいじゃないか。
まだまだ、実現していない野心と欲望がある。
それは可能性という熱源なのだ。
そして、僕は海に飛び込んだ。
3件のフィードバック
いよいよスタートを切ったのですね・・・
どうなったのか?結果が速く知りたいです!
丸山様、コメントありがとうございます。結果報告です。60歳代で6位でした。もっとも参加人数が21名ですが・・・(笑。
川村様
完走されたのですね!凄いです!
自分の体と心に戦いを挑んでの勝利です!
おめでとうございます。
今日朝から訃報が届きショックで落ち込んでいましたが
これを見て、自分も頑張らないと!とパワーを頂きました。
ありがとうございます。
あらためて おめでとうございます!!!