今月はじめ、サスケと小次郎を買い替えた。
サスケと小次郎というのは、デザイナーが使用している、Macパソコンに付けている
名前である。
夏頃から、2台同時に不具合が出始めていたことは分かっていた。
しかし、なかなか買い替える気分にならず、タイミングを逸していた。
2台一遍に買い替えるとなると、もちろんお金のこともある。
それ以上に、もう少し彼らとともにいたい、という気持ちもあった。
ファンサイトのアトリエを浜町に開設した時に購入して以来7年、本当によく頑張っ
てくれた。
スタッフと同じように、サスケと小次郎の頑張りがあって、ファンサイトという会社
が支えられていたのだと思う。
そんな彼らと別れるのが、少し辛かった。
小学校4年の春、母から手回し鉛筆削りを買ってもらった。
どんな理由だったかは忘れたが、「マルちゃん」というあだなを付けた。
「マルちゃんどこ?」とか「マルちゃん借りるよ」といった具合に、ボクと弟との間
で行ったり来たりしていた。
何しろ、手でより早くて上手に削れる。
そんな便利さもあって、50年以上いまだに現役として活躍してくれている。
なぜ、これほど長きにわたりしっかりと動いているのか。
その理由はなにか?
ひとつには、良い製品にたまたま巡り会えたということ。
そして、実は「マルちゃん」というニックネームを付けたことが大きな要因ではない
かと思っている。
馬鹿げた話と一笑に付されるかもしれないが、モノにも気があり、それなりに接する
ことで、もともと備わっている機能以上に力を発揮してくれるのではないかと確信し
ている。
いま、横浜金沢のアトリエには、新たに入った二代目のサスケと小次郎が仲良く並ん
でいる。
これから、初代のお兄さんたち以上に頑張ってくれることだろう。
改めて、初代サスケと小次郎に言いたい。
君たちのおかげで、なんとかここまでやってこれたことに感謝したい。
「さようなら・・・」そして「ありがとう!」