先週末から、4泊5日の日程で伊是名島へ行ってきた。
伊是名は、沖縄本島の北西、東シナ海に浮かぶ島である。
那覇空港から、沖縄自動車道で今帰仁村運天港までクルマで2時間弱。
日に2便運航しているフェリーで、運天港から伊是名仲田港まで、約1時間の道のり
である。
実は、20数年前「いぜな88トライアスロン大会」出場のため、この島を訪れたこと
がある。
透明度の高い海、風光明媚なロケーションのレースコースと、おもてなしの心が溢れ
る素晴らしい大会だったことが、いまだに強く印象に残っている。
あれ以来、2度目の訪問である。
今回の目的は、トライアスロンではなく料理。
琉球国の第二尚氏王統の祖師、尚円王(1470~1879)は、この伊是名島で生まれた。
幾多の奇跡的な運命を経て、農民層から国王にまで登り詰めた立志伝中の人である。
そして来年、尚円王の生誕600年を迎える。
この島の大きな産業は、サトウキビの製糖と観光。
トライアスロンには毎年600人が参加。
その友人、家族まで含めれば800人もの数になる。
さらに、年間7000人の修学旅行の中学生・高校生が訪れる。
こうした、状況のなかで観光に力を入れるべく、伊是名村の企画政策課が中心と
なり動きだした。
もとより、この島の旅館やホテルは限られている。
従って、ここでは民宿がその受け入れ先になる。
元々、おもてなしの心溢れる島の方々の、もてなしも手料理も素晴らしいものである。
さらにこうした観光人材に磨きをかけるべく、人材支援や行政事業支援を行って
いる株式会社ルーツ様(沖縄県裏添市)
からのお声掛けで、ファンサイトが運営しているお料理研究家のファンサイト
「andparty」のマイスター派遣の要請を
いただいた。
そして今回、島の食材を使い、婦人会の主だった方々にお集りいただき、杉なまこ
マイスターと一緒にレシピを考え、新たなお料理の品々を生み出すための集中レク
チャーを行った。
和やかな人柄と、真剣に取り組み、どん欲に取り入れようとする姿に伊是名島人の、
おおらかで前向きなスピリッツを感じた。
そして、琉球国を統治した王がこの島から誕生した理由が、少し分かったような気
がした。