先週、出張で沖縄へ行った。
目的地は伊是名島。
那覇から高速道で1時間、本部にある運天港からフェリーでさらに1時間。
今回の目的は、『伊是名村観光コーディネータ育成事業』のシンポジウムに
パネラーとして出席するためだ。
1500名の島民が住むこの村に、修学旅行生が年間1000名訪れる。
また、毎年10月に開催されるトライアスロン大会には、600人以上のアスリート
が参加する。
こうして訪れた旅行者を、民泊というカタチで島の各家庭が受け入れている。
加えて、この島は琉球王国の王、尚円生誕の地。
今年、その生誕600年。
こうした節目に、島ではさらにしっかりとした観光の仕組みを作ろうとしている。
昨年12月、島の食材で作るおもてなし料理をテーマに、ファンサイトが運営する
お料理コミュニティサイト「andparty」のマイスター、杉なまこ先生を起用しての
レシピ開発のお手伝いをした。
このご縁がきっかけで、今回このシンポジウムへの参加となった。
会場には、50名ほどの参加者が集まった。
パネラーは、前田政義村長・観光コーディネーターの比嘉陽子さん・旅行新聞社
取締役、有島誠氏・沖縄南城市でガンダーラの谷を運営する株式会社南都公園部
部長、高橋巧氏・そして、ファンサイト有限会社川村。
進行は今回の事業を企画し、押し進めている株式会社ルーツの平田直大氏が務めた。
参加したパネラーが、共通して話したことがある。
それは、無い物ねだりをするのではなく、ここにあるモノを探しだして、その良さを
伝えることに拘泥しよう。
一昔前、地域おこしといえば、〇〇映画祭とか、〇〇ジャズ祭とかが定番であった。
しかし、その多くは数年も経たずに尻窄みになってしまった。
所詮、借り物では続かない。
まずは、自分の村、できれば隣近所でしか手に入らないモノを探す。
ここにしかないモノを見つけ、それをきっちりと物語れるようにする。
観光とは、地域に根ざし、そこにしかない光るモノを観る旅のことなのだ。
シンポジウムが終わり、島の食材を使った新しい味の試食会は、参加者の笑顔が
溢れていた。