第617号『トイレ考』

IMG_5142s【棚に並んだトイレットペーパー】

アトリエにはトイレが1つしかない。
止むを得ず、男女兼用である。

調査によれば、男性は3割、かたや女性の7割がトイレを兼用で使用することに対しては、なん
らかの不快感を持っているという。
特に女性が不快に感ずることの大半は、男子が使用した直後だという。

用を足す立ち振る舞いは、男の沽券に関わることだと、こだわる人もいるのだろうが、便器は
もちろんのこと、周囲の壁まで汚れることは間違いない。
この小さな自己満足と引き換えに、周りに不潔さと不快な気分を散撒いているだけのことだ。

座ったほうが、飛び散ることもなく奇麗に且つお互い気持ちよく使える。
だから、アトリエのトイレを使用するときは男子も座ることをルールにしている。

ルールは、不利な側の立場に立って決めた方がカッコいいし合理的だ。

もう1つ、自分で決めた小さなルールがある。
使うたびに、気がついたところをちょいと拭いたり、拾ったりして掃除する。
すると、以外に長く奇麗なままに保つことができる。
それからもう1つ、トイレットペーパーは袋ごと置かない。
きちんと袋からだして、棚にならべておく。
これも小さなことではあるが、見栄えもきれいなほうがいい。

そして、トイレの蓋は閉める。
実は、水道代と電気代が一番かかる場所がトイレ。
とくに、ウォシュレットを使っている場合、蓋を閉めるだけで年間、1,000円以上の節約にな
るとも。

トイレは暮らしを映す鏡。
汚れたトイレでも平気、ということは、その人の仕事や生活に対しても、無自覚で無頓着なこ
ととイコールではないか。

誰かのためにではなく、自分の居心地を大切にすることが、暮らしの質を上げることだ。
次に使う人のことを、ほんの少し気にかけることで、快適なばりではなく仲間や家族への思い
も伝えることが出来るのだから。

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