第724号『ワークスタイル』

【ジェットコースター】

ファンサイトでは、毎日、会社にこなければならないという働き方を採用していない。
しかし、まったく出社しないということでもない。

月曜日の朝は、横浜のアトリエに全員集まり、掃除をしたあと、1週間の仕事の進行を確認
する。
そして金曜日の午後には、神田のオフィスで営業担当が進捗状況と、これからの構想を話す
集まりもある。
集まるのは、週にこの2回。
こうして、作業全体の流れを確認する。

この2回の集まり以外の曜日・時間はそれぞれ自分で自分自身を管理するというスタイルを
採用している。
だから、会社に来なくても基本問題はない。

例えば、制作部長とデザイナーとは日々のメールで綿密に遣り取りし、業務を進めているが、
それでも会う必要があれば、横浜にあるアトリエだったり、神田オフィスや喫茶店でと、タイ
ミングに合った時間と場所で打ち合わせをすることもある。
つまり、その時々臨機応変に仕事をしている。

こうしたことが可能なのも、一人ひとりと概ね共有しているファンサイトの信条のようなもの
があるからだ。

・自分で考え、仕事を通して社会と向き合うこと。

・どんな成果を目指しているか、明確にしていること。

・いくら稼いでいくら儲かったかを、意識していること。

・仕事を通して自分の成長を感じることができているかどうか、定期的に確認していること。

15年間、会社を運営してきたボクにとって、仕事仲間とは、このやりかたが一番効率よく、
気持ちもいい。(ことわるまでもなく、このスタイルが絶対だ、などというつもりはないが)
もちろん、このスタイルに向かない人もいる。
そういう人は居心地が悪くなり、結果として去ることになる。

しかし、これからどんな組織に属していたとしても、個として判断でき、自立できる人でなけ
れば、仕事を任せることはできなくなるだろう。

身も蓋もない言い方だが、あえて言う。
成果が出せなければ、評価されない時代の中にいま、ボクら一人ひとりが立たされている。
この事実を受け止め、恐れるのではなく、時々の状況を楽しめるか否かは、一人ひとりの心の
有りよう次第である。