第917号『ワクチン接種と夏休みと』

【夏休み、私的課題図書】

先週21日、1回目のワクチン接種のため自宅から二駅ほど離れた病院へ行った。
接種開始時間は午後2時から。
30分ほど前に到着したが、すでに待合室には40人を優に超える人でごった返していた。

一つの空間に、65歳以上の爺さん婆さんだらけの風景、これはなかなか壮絶なものである。
座席はすでに満杯。
一様に、のっそりとした緩慢な動き、そして浅くて早い呼吸をしていることがマスク越しから見て取れる。
あきらかに、身体機能が低下していることがわかる。
おそらく普段、体を動かすこともなく自宅に引きこもっているのだろう。

動かなくなれば、ますます動くことが面倒になり歩行することさえ儘ならない。
生物(なまもの)は、動かなくなれば腐敗する。
人間も生物、同じである。
病院通いと薬漬けに支えられた長寿社会など、なんにも楽しくないのに・・・
これでは、若い世代への指針にもならない。

柱に寄りかかり、さも自分だけは別だ(いずれ自分も同じようになるのに、嫌な奴だと思いつつ)とばかりにこの情景をぼんやりと眺めていた。

そんなことを思いながら順番を待ち、ワクチンを打った。
痛みもほとんど感じることもなく、あっけなく終了。

こうして1回目のワクチン接種を受けたが、政府は7月には65歳以上の希望者全員に接種が終わると言っているが、この状況を観るに少なくとも横浜市では到底無理(そもそも僕の2回目の接種は8月中旬である)であろう。

帰り際、駅前のスーパーで買物をする。
ここのスーパーには地元産の野菜が置いてある。
外資系のバンカーを辞し、現在はこの地で起農した僕の友人、永島農園の永島太一郎君が丹精込めて栽培している椎茸や木耳も置かれている。
余談だが横浜市は意外や意外、小松菜の生産では全国2位になるくらい耕作農地(県内では1位の三浦市に次ぐ)がある。

小松菜と椎茸、そしてとうもろこしを買った。
どれも、採れたての旬の野菜。

帰ったら、妻にリクエストしよう。

小松菜は、油揚げとの煮浸しで。
椎茸は、牛肉とトマト、玉ねぎを入れた夏風すき焼きで。
そして、とうもろこしは天ぷらにして塩でいただく。
これに、ビールがあれば完璧だ。

【夏休み期間のお知らせ】

例年通り、ファンサイト通信も夏休みをいただきます。

8月6日(金)と8月13日(金)の2回。
次号開始は、8月20日(金)からの配信予定です。
それでは皆様、良き夏休みをお楽しみください。

ファンサイト有限会社
代表 川村隆一