5月15日WTCS(2022ワールドトライアスロン・パラトライアスロンシリーズ)横浜大会の翌日から始まった痛みと付き合って、5週目に突入した。
面白いと云ったら語弊があるが、日々痛みの具合や箇所が変化している。
痛み指数(ペインスケール)という指標がある。
医療系の研究所とか医科大学など、いろいろな機関から出ているものだ。
その内容としては概ね、痛みが無い状態からはじまり想像できる最大の痛みまで数段階に分けて表示している。
僕は下記の指数を参考にしている。
0:4週間、痛みや症状が出ない状態
1:2週間、痛みや症状が出ない状態
2:3日間、痛みや症状が出ない状態
3:2日間、痛みや症状が出ない状態
4:1日治療を空けても痛みや症状が出ない状態
5:じっとしていても時間の経過と共に痛みが出る
6:動かすと少し痛い
7:動かすとかなり痛い
8:痛くて冷や汗が出る
9:痛くて動けない
10:今まで生きてきた中で一番痛い
痛みが発生した当初は、歩くのがままならないほどの8から9だったが、現状の段階は7と6の間までに改善してきた。
治療としては、これまで数回整骨院とカイロプラティックでの施術。
そして日々、ストレッチと筋トレを欠かさずに行っている。
ある日を境に、左側の臀部から腰、股間、太腿の外側にかけ痛みが突然発症してしまったのだから現状を嘆いても仕方がない。
だからといって、なにもせずに横になって日々を過ごすことはしない。
痛みと付き合って、なんとかこの痛みが治まるように向き合うしかない。
日々の痛みや強張りといった身体の状況を感じて考えながら、丁寧に筋肉の伸び縮みの運動を繰り返す。
さらに、臀部周辺を中心に筋トレも取り入れた。
もちろん、痛みがある時は回数を減らし、それでも痛みがある場合は止める。
こうして、徐々に回数を重ねスクワットも80回程度まで出来るようになった。
50歳代で肩が上がらなくなり、60歳代のときには膝に激しい痛みを伴って水がたまり、その都度もう運動ができないのではないかというネガティブな気分になった。
しかし、徐々にではあるが自分の身体と会話することで、痛みへの対応の仕方や、どうすれば肩や膝が気持ち良いと思える動きになるのかを考えることで、痛みから開放されるようになった。
その結果、若い時とは違う、その時々の年代に合うような筋肉の動かし方を手に入れることができるようになったのではないか。
いままさに、70歳代に応じた身体の動かし方を身につけるために、この痛みと向き合っているのだ。
そんなふうに、僕はこの状況を捉えている。
トライアスロンという競技を続けていて、良かった(生きていく上での強みといってもいいかもしれない)と思えることがある。
それは、「他人と比べない」ということを強く意識することができるようになったことだ。
それまでは、心の何処かで思っていたことがある。
彼より走るのが遅い。
彼女より泳ぐ力がない。
そして、練習仲間のように若くはない、と。
他人を見ると、つい自分が劣っているように感じてしまうことがあった。
それも、自分が持っていない若さや能力やセンスのある人を見るとなおさらに。
そして「もう老齢なんだから」とか、「どうせ上手くできない」と、ネガティブな思考に支配される。
でも、よくよく考えてみれば他人と比べてもどうにもならないことなど、分かりきっている。
仲間たちと、ランニングフォームを修正しながらインターバルトレーニングをしていた時のことだ。
ふと、ある思いが頭に浮かんだ。
「おい。人と比べる余裕があるなら、昨日までの弱い自分と比べろよ!」と。
どんな時も新しい自分に出会うために、挑戦することには意味があるのだ。
昨日の自分と比べて、少しでも成長したと思える自分であるために、焦らずきちんとリハビリをし、トレーニングを再開して次のレースでゴールを目指したい。
よし、もう少し頑張ろう。