今年も、大谷翔平の活躍から目が離せない。
なにしろ、100年ほど前にベーブ・ルースが2シーズンやったというバッターとピッチャーの二刀流を、高度に進化したこの時代に、しかも世界最高峰のMLBでシーズン途中であるが、すでに18本のホームランを打ち、ピッチングでは8勝を勝ち取っている。
まるで、リトルリーグで野球を楽しんでいる少年のような大谷の姿に心躍り勇気や元気をもらう。
さて、大リーグのお話をもう少し・・・。
1885年9月30日、シカゴ・ホワイトストッキングス(現在のシカゴ・カブス)の優勝がかかった試合での出来事。
7回裏、ホワイトストッキングスの選手が平凡なフライを打ち上げた。
だが、このフライが強風に吹かれ、なんとホームランになった。
このホームランによって、ホワイトストッキングスは優勝を決めた。
この時の勝利投手が、この出来事を「ラッキーセブンス」幸運な7回と言った。
これが「ラッキーセブン」の語源だと言われている。
[ウィキペディアによる]
さらに7が重なる77は、幸運が舞い降りる「エンジェルナンバー」と言われる。
先日、歴史に明るい友人から聞いた話である。
今年2022年は、77の巡り年であると。
すなわち、77年前の1945年に日本は太平洋戦争に敗れ、そして戦後日本の復興が開始された年である。
第2度目の巡り年。
さらに、その77年前の1868年には黒船来航をきっかけにし、王政復古の大号令により明治維新が始まった。
これが1度目である。
いずれも、我が国は外圧によって政治・経済・社会の構造や価値観が変化することになった。
あくまで偶然の重なりでしかないとは思う。
しかし、あえて77に偶然の重なりという意味をもたせるならば、今年2022年は第3度目の巡り年となる。
3年間コロナ禍で、これまでの生活や仕事との関わりが大きく変化した。
さらに、ロシアによるウクライナ侵攻という暴挙。
核戦争の脅威がある只中で、まさか戦争の勃発を目の当たりにするとは思わなかった。
ひとつひとつ積み重ね作ってきた平和な暮らしが、あっという間にこんなにも簡単に暴力的に壊されてしまうのだと思い知った。
更に追い打ちをかけるように、物価高騰による値上げのラッシュも始まった。
戦争・コロナ・物価高騰といった要因が、これまでの私達の生活への変更を強いるものであるとすれば、まさしく2022年は77年周期大変革の年と言えるかもしれない。
改めて言うまでもないが戦後、日米同盟を基軸とする安全保障や自由貿易の仕組みを、どこの国より享受し繁栄してきたのが日本である。
だから、食料・ワクチン・半導体・エネルギーなど欲しいものはカネさえ払えばいつでも手に入れることができた。
しかし、これまでの心地よい当たり前が、当たり前ではなくなるかもしれない。
いま、世界規模での大きな座組の組み換え(パラダイムシフト)の予兆を感じる。
明治・大正・昭和・平成と、日本は欧米をお手本としてキャッチアップしてきた。
しかし、いまどこにもその手本は存在しない。
だとすれば、新たなチャレンジをスタートさせるしかない。
大谷翔平がMLBでも(ピッチャーもバッターも)二刀流でやりたいと、野心を語ったときマスコミも評論家たちの多くもこぞって、それは不可能だと言った。
しかし、彼はそれを可能にした。
想像するに、彼は大リーガーになるため自らに2つの設問を課した。
1つ目は「これまでのセオリー通り、投手かバッターのどちらかをやめるか?」。
2つ目は「セオリーからは逸脱するが、投手もバッターもやるか?」と。
しかしてその答えは、勇気をもって全力で投げ、元気に力強くバットを振り抜いている。
現実を変えたければ、質問を変えるしかない。
「変えない?」か「変える?」か。
「やめる?」か「やる?」か。
2022年のあの年に変えてやった結果、僅かでも良い世の中になったと言える決断をしたいものだ。