第961号『管理とは人にされるものではない』

本来、作業と仕事は同根であり深いところで繋がっていた。
作業とは、与えらた指示内容を大過なくこなすことであり、仕事とは創意や工夫をもって自らが作り出していくものである。

比喩的に言えば、戦術(作業)と戦略(仕事)との関係のようなものではないか。戦略とは、進むべき方向性を提示することであり、成果や結果を出すためのシナリオである。一方、戦術とは戦略を実現させるための手段であり操作である。

戦術(作業)と戦略(仕事)は、分かちがたく繋がっているのだ。

しかし、いつの間にか管理され指示された通りに、つまらいことをするのが作業。そして、仕事とは、そのつまらない作業の総称として位置づけられてしまったように思う。もちろん、作業を否定しているわけではない。作業をしなければ、与えらた仕事は進まないし形にもならない。しかし、昨今の流れをみると、指示された作業をいかに効率よくこなすか(業務管理)ということにばかり目がいき過ぎているように感じる。

では、管理されない働き方を実現するためにどうすればいいのか?
これは、ファンサイトという小さな会社組織のテーマであり、僕自身のテーマでもある。

当然のことであるが、管理されないからといって好き勝手にやるということではない。仕事をするにしても「今日はやる気がしないからやらない」とか、「気分が乗ったから徹夜でもやる」では続かない。むしろこんな働き方をする人では、怖くて仕事を任せられないだろう。

僕が思う管理されない働き方とは、基本的に自ら動き仕事を作り出し、自ら働く時間を決め、仕事を完遂するというやり方だ。

なんとか、ここまで曲がりなりにもきちんと仕事を続けてこれたのは、一つのルールを守ってきたからだ。僕の決めたルールは「規則正しく生活する」ことだ。

子どもころの夏休みの標語のようでもあるが、これを続けてきた。
ほぼ毎日、5時に起き、23時には眠る。起きたら顔を洗い、お茶を淹れ、掃除をし、6時ころから仕事を始め、夕方には終える。そして、美味しい食事と酒をいただき、今日の一日に感謝し就寝する。

「規則正しく生活する」という原理原則(ルール)をもつことは、何も自分を縛ることではない。
むしろ、自分が自分自身の主人公になることであり、納得できる働き方を見つけ出し、満足できる生き方につながる。

当然のことであるが、この原理原則を持つということは、社長業だけに有効な方法ではない。いや、むしろ組織で仕事をしている人たちにこそ、これから実行してもらいたい。誰かに与えれたルールではなく、自らのルールを持つことで、自分にあった働き方が出来、自分で仕事を作る喜びを感じることができるはずである。

管理とは、人にされるものではない。自らが自らを管理すること。
「自己管理」ができる人たちと、これからも仕事も遊びも続けていきたいと願っている。

1件のフィードバック

  1. 毎朝、同じ時間に起きること。
    ルーティンを自分で作ってこなしていくこと。
    会社を辞めてから、まもなく1年が経つのですが、川村代表のことばが刺さります。自らルールを持つ。自己管理。実に、小気味よい響きがあります。
    昔から苦手意識がありました。独立して1年、51歳になって、
    ますます、自分は苦手であると実感しております。
    伸び代ととらえて、頑張っていきたいと思います。

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