第1002号『アキレス腱断裂リハビリ日記その4』

久々の『アキレス腱断裂リハビリ日記』、シリーズとして4回目である。手術から24週目、つまり6ヶ月経過したことになる。ここ最近のリハビリ状況をお伝えしたい。

手術担当医佐藤先生の検診も隔週1回から月1回になり、リハビリも先週からアスリートのための競技復帰メニューに変わった。ゆっくりと歩くだけなら、なんとか様になってきた。(5月のトライアスロンレースでのランは必死に早歩きをしていた)しかし、走ると問題が発生する。怪我をした側の踵が上がらない。片脚でのカーフレイズができないのだ。バネが効かない状態で踵がパタンと落ちてしまう。要するに蹴り出しが弱く、速く歩くことや走ることが儘ならない状態である。あらためてアキレス腱断裂は大きな怪我なんだと自覚した。

いかにして、この状態を改善し克服するか?

リハビリ担当の田川先生から、筋トレを導入しアキレス腱と下半身の強化を徹底的に行ったらどうかと、アドバイスをいただいた。

まずはスクワット。下半身強化の王道である。大臀筋・大腿四頭筋など、大きな筋肉が鍛えられるため、効率よく筋力アップが狙える。下半身の柔軟性と安定性、足の筋力も身につく。今更ではあるがケガ予防としても、運動前の動的ストレッチにも有効である。

手順である。
1.足を腰幅に開き、つま先は膝と同じ向きにする。
2.お尻を後ろへ突き出すように、股関節から折り曲げる。
3.太ももが床と平行になるまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。

次にランジ。ランジは足を前後に開いた姿勢で、股関節やひざ関節の曲げ伸ばしを左右交互に行う筋トレ種目。
お尻の筋肉である大臀筋、太ももの筋肉である大腿四頭筋・ハムストリングスに大きな刺激を与えることができる。加えてアキレス腱にも効く。

手順である。
1.足を肩幅より大きく、前後に開く。
2.上体をまっすぐにしたまま、股関節とひざを曲げていく。
3.前ひざを90度まで曲げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。

さらに、上下のバランスも考慮し、上半身を効率的に鍛えることができるエクササイズも導入した。これには「腹筋ローラー(アブローラー)」という器具を用いる。腹筋トレーニングのなかでも比較的負荷が高いものの、効果も出やすいトレーニングである。

手順である。
1.膝を付き、ローラーの両サイドにあるグリップを両手で握る。
2.おへそを見るように背中を丸めながら、まっすぐ床に胸がつく寸前まで押していく。
3.元の位置までゆっくりと引き戻す。

腹筋ローラーで鍛えられるのは、主に以下の筋肉。
•腹筋中央に位置する『腹直筋(ふくちょくきん)』
•腹筋脇に位置する『腹斜筋(ふくしゃきん)』
•腕の裏側『上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)』
•背中を支える『広背筋(こうはいきん)』
•背中の筋肉『脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)』

この3つの筋トレを毎朝、やることにした。

やる・やらない、好き・嫌いという感情はコントロールできるものである。そもそも感情は、なんとなく自然に(積乱雲のように)湧き上がってくるものではない。意外に思うかもしれないが、それは行動した後にしか出てこない。行動することによって、やる気は出てくる。逆に何もしないでいると、何も生まれてこない。

すべからく誰もが、YESとNO(やる・やらない)のボタンが設置されたコントロールパネルを心の中に持ってる。

もし仮に、NO(やらない)ボタンを選んだらどうなるか?何もしないのだから、元々いた地点に戻るだけ。失敗やダメージをうけるリスクもないが、当然なんの変化も起こらない。

では、YES(やる)を押したらどうなるか?何かをやった(行動した)先に、また次のYESとNO(やる・やらない)のボタンが現れる。さらに、YES(やる)のボタンを押すことで、行動に創意工夫が生まれ、智慧が芽生えてくる。すると面白くなる。さらに行動すると、さらに面白くなり好きにさえなる。

だが、なかなか行動に移れない日もある。こんな日、僕はまず取っ掛かりとして掃除をする。特段、掃除が好きなわけではない。いやむしろ、やる前は面倒くさいだけだ。でも、掃除をしているうちに汗ばむほど身体を動かし、部屋がスッキリと整う。こうして、キレイになった部屋の床にストレッチマットを敷く。この一連の流れで、やる気モードにYESのスイッチが入る。

やる気のない日にこそ、YESのボタンを押す。少し大げさに言えば、人生とはYES(やる)のボタンを押し続けることでしか繋がっていかない。こうして、YESの延長上に完全復帰しトライアスロンレースに出場している僕の姿が見えてくる。よし、今日もやるか!

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