第1010号『今風、五行説』

週に2・3度ランニングをする。走る時は、できるだけ暑さを避け朝夕の時間帯を選ぶ。いつまで続くのだろうかと思っていたが、ここ数日、心なしか季節の変化を感じる。秋は、確実に近くにまで来ている。

古来、中国では1年を五つに分けていた。これを五行説と言う。この五行とは、春・夏・秋・冬とそれぞれ四季の終わりの18日間に、「土気(土用)」を設けていた。

曰く、春を青春、夏を朱夏、秋は白秋、そして冬を玄冬と呼んだ。以前、師匠から、それぞれの季節について教えていただいたことがある。さらに師は、20から30年という長い老後があるいまの時代に合わせて四つではなく五つに分け。併せて、玄冬は芽吹く前の幼児期とも言えるが、死と生の重なりの時でもある。こう捉えるならば、平均寿命80歳を超える人生における時々の色合いとして、重ね合わせてみることが出来るのではないかと、教授された。

・青春(あお)の季節は、16歳ころから30代前半まで。学びを通して、人生に対する志をもつ時。

・朱夏前半(あか)の季節は、30代前半から40代後半まで。一家を構え、そして身を立てるために全力で仕事に打ち込む時。

・朱夏後半(しゅ)の季節は、40代後半から50代後半まで。ほろ苦い挫折と天命を知り、自分に与えられた使命に従い生きる時。

・白秋(しろ)の季節は、50代後半から60代後半(かつてはこのあたりで死に至る)まで。耳に従う。つまり、静かに人や自然の有り様を素直に受け止めて聞く時。

・玄冬(くろ)の季節は、60代後半から死(再生)に至るまで。不超矩。矩(のり)を超えず。自らが思うが侭に振る舞いながらも、道を外れず生きる時。

師の説に従えば、僕はいま玄冬のど真ん中の季節にいる。

矩(のり)を超えずとは、規範をわきまえ分を知りながらも、消極的にはならないこと。限界を知った上でそのギリギリを楽しみながら攻めることだと解釈している。だから、僕はチャレンジをすることにした。

1月にアキレス腱断裂し、5月に参戦したトライアスロンレースでは、なんとかゴール(最後のランではほどんど足を引き摺り歩き、制限時間残り1分41秒というギリギリのタイムだった)したが、まったく満足できるものではなかった。あれから3ヶ月、地道にコツコツとリハビリを続けてきた。そして、その成果を確認するため、トライアスロンレースにエントリーした。9月24日(日)レースのスタートラインに立つために、残り3週間。やれることと、やるべきことを続けたい。

2件のフィードバック

  1. おはようございます。私は白秋の真ん中ですね。静かに見て聞けるようになってきたように思います。
    今は青森にあり、これから弘前に移動、弘前高校、弘前中央高校、弘前南高校を訪問してきます。

    なんか縁を感じるのですが、今いるホテルの部屋番号か1010室なんですよ

    1. 野村さん、1010室とは。これもあれもご縁ですね。弘前ですか。いいな。

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