第1028号『70歳までにやっててよかったこと』

先日、かつて勤めていた会社の後輩と食事をする機会があった。僕が40代後半、彼は20代半ばでの出会いだった。仕事のこと、家庭のこと、最近なんとなく考えていることなど取り留めもない話をした。時が経ち、気がつけば50代になっていたと、彼は少し苦笑いを浮かべながら話してくれた。そんな会話の流れで、彼から「70歳までにやっておいたほうがいいと思うことを教えて欲しい」と言われたが、即答できるはずもなく、ハテと、思案した。結局、その場ではお茶を濁すように適当な返答をしてしまった。

なんだか、モヤモヤした気分で後味悪い。そこで、僕自身が70歳までにしておいてよかったと思うことを、改めて考えてみた。
「70歳までにやっててよかったこと」

・仕事を続けていること。:人から必要とされているならば、仕事は続けたほうがいい。まして、お金が絡むことで、社会とのつながりの中で、緊張感も責任感も持続できる。

・住まい(家)のローン完済したこと。:完済できたことが、責任を果たしたという自信になり、安心にもつながる。

・仕事以外の趣味を持てたこと。:30代からトライアスロンという競技スポーツを続けている。このスポーツをすることで、体力的な維持はもちろんのこと、老若男女問わず、仲間(コミュニティ)がいることも大きい。

・体力の維持ができたこと。:僕の場合、60代中盤から体力の衰えが顕著になった。しかし、定期的な運動で衰えの速度を遅くすることは出来る。仕事も遊びも、結局のところ体力がものをいう。

・お金の心配を過度にしないという考え方を持てたこと。:収入より支出を大きくしないことに尽きる。過度にお金に目がいく人生は、お金があってもなくても心が貧しくなる。

・他人と比べないという暮らし方が身についたこと。:自分は自分という考え方を持てたこと。他人と比べる必要など、どこにもない。

・夫婦仲良くが生活の基本だと理解したこと。:パートナーとの関係が良ければ、大抵のことはご機嫌でいられる。

・思ったことを言語化する癖が身についたこと。:頭の中であれやこれやモヤモヤと抱え込むのではなく、言葉としてノートに吐き出し書く。書くことで、自分のことを客観的に見て冷静に対応することができる。

列べてみて、改めてなるほどなと思った。やっていてよかったと思うことは、50代60代ころからほぼ続けていたことばかりである。その結果として70代でも続けることができている。おそらく、80代でしておいたほうがいいことも、結局大方のことは70代からやっておくことなのだ。身もふたもない話ではあるが、今度会ったら、そんなことも彼に話したい。

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