昨日、ハワイ行きをキャンセルした。
理由は、至極単純にして明快である。
来年早々、立ち上がるプロジェクトの納期が迫っている。
当初11月中旬に予定したが、12月11日となった。
読みが甘いと言われればその通りである。
マラソン参加費とキャンセル料あわせて数万円の放棄は痛いが、12月10日、朝5時ホノルルマラソンのスタートラインに立つことを止めた。
「酒をやめるためには、飲んで得られる報酬よりも、もっと大きな何かを、「飲まない」ことによって与えられなければならない。
それはたぶん、生存への希望、他者への愛、幸福などだろうと思う。
飲むことと飲まないことは、抽象と具象の闘いになる。
抽象を選んで具象や現実を制するためには、一種の狂気が必要となる。」
~中島らも著『今夜、すべてのバーで』
けだし、慧眼である。
この言に習えば以下のようになる。
走ることをやめるためには、走ることで得られる報酬よりも、もっと大きな何かを、「走らない」ことによって与えられなければならない。
と。
今年、ファンサイトのメンバーとして加わった若い力たちと小さな舟に乗り込み、荒海に漕ぎ出した。
そして、夢の鯨を追いかけてきた。
その鯨の姿がようやく見えてきた。
ホノルルマラソンのスタート地点に立つか、プロジェクトの納期に立ち会うか。
二者択一。
迷うことなくプロジェクトの納期に立ち会うことにした。
それは、たぶん生存への希望とか、仲間への愛なのだと思う。
でも、だから、そして、まだまだぼくの「ホノルルマラソンの走り方」はつづく。
それは、カピオラ二公園のゴールのテープを切るときまで。
スタート地点に立つまでの目標走行距離、400キロ。
11月24日現在までの走行距離、337キロ。
残り63キロと、そして42.195キロ。