第339号『納得のコップ』

【コップの中の風景】
【コップの中の風景】

まだほとんど履いていないランニングシューズを捨てた。
マラソン大会の出店で見つけ、衝動買いしたモノである。
その時のレースのタイムが予想以上に良かった。
浮かれた気分でぶらりと立ち寄り、店員から薦められ説得された。
シューズを履いてみる。
細身で軽く、デザインもカラーもいかにも速く走れそうに思えた。
次のレースでは、これを履いてさらにタイムを縮めることが出来るかもしれないと、小さな野心も生まれた。

翌日早速、真新しいシューズを履き、ジョギングしてみた。
数分も経たないうちに、指が押し込められて、引っかかりを感じた。
なんだかしっくりこない。
それでも、何度が履いて慣れればと思ったが、結局あきらめた。
そして、その真新しいシューズはレースに出ることもなく、靴箱の奥に鎮座したままとなった。

それにしても、悔しい。
あの時、店員に説得されなければこんなことにはならなかったのに。

買い物行動を観察してみると、どうやら心の内に人は、納得のコップというものがある。
資料を読み、人からの意見を聞き、そして自分で試し、確認してみる。
この積み重ねをして行く中で、納得という水でコップが満たされ溢れ出したとき、財布のひもが緩む。
ところが、納得の水がまだ、満たされてなく、他人からの説得の水で継ぎ足され、買い物をしたときは、後悔に至る。

では、納得して買っていただくためにいちばん重要なことは何か。
人は、自分の声に付き従う。
だから、納得のコップがいっぱいになるように、じっくりと正しい情報を提供しつづけるしか手はない。

追伸
Google検索でファンサイトと検索すると、ファンサイト有限会社が幸田來未ファンサイトを抜き、2位にランキングされています。
SEOの基本は、日々のサイトのメンテナンスと、しっかりとコンテンツを組み上げることなのだと、あらためて実感しました。

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