有楽町西武、吉祥寺伊勢丹、四条河原町阪急など、百貨店の閉鎖が止まらない。
伊勢丹吉祥寺店では、衣料品の在庫が集積し、あたかも「アウトレット」のような店内に連日買い物客が溢れた。
わずか1ヶ月間の閉店セールで、前年の2ヶ月分に相当する売り上げだったという。
閉店間際の活況は、皮肉にもこれまで百貨店が提供していた商品とお客様のニーズとのズレを露呈させる結果となった。
同様の状況は、TV・新聞・ラジオ・雑誌など従来のメディアでも確実に進行している。
『テレビCM崩壊』(Joseph Jaffe著/翔泳社刊)『2011年新聞・テレビ消滅』(佐々木俊尚著/文春新書)と、昨年から唯ならぬ現状を裏付けるような書籍も相次いで上梓されている。
百貨店では、商品というコンテンツを物流で集つめ、場所=プラットホームを貸すことで成立させている。
かたや、各メディアも紙面や、時間といったカタチで場所(プラットホーム=広告枠)を売っている。
しかし、ウェブの登場によりプラットホームは無限に拡がっていき、しかも限りなく無料に近い状態で利用することが出来る。
百貨店にしろ、メディアにしろ、いわば場所貸し利権と、マスを握ってのビジネスモデルが立ち行かなくなったということである。
加えて、永きにわたりマスで生産されたモノによって個が消費する経済的仕組みが、結果として共同体を破壊してきた。
こうした現状への異議申し立てと、共同体回帰は必然の理である。
長蛇の列に並ばなければ、見ることの出来ない催事も、国民的な流行歌も、お茶の間を独占する番組も、もう生まれ得ないだろう。
こうした、コンテンツのマス化が減少していくなかで、どのようにメディアは変容するのか。
おそらく数千から数万人の規模で且つ、特定の信頼関係で結ばれた集まり=共同体(つまりファンサイトなのだが)に情報発信するミディアムなメディアが、これからの中心になる。
それに伴い、これから当然コンテンツビジネスの有り様も変わってくるだろう。
ふさわしいカタチとしては、コンテンツを供与する者と、そのコンテンツを享ける者との信頼関係が維持担保できる程度の商いが、頃合いとして良いのではないか。
それは、これまでの「消費」に向かって欲望を駆り立てる「(顔の見えない)ビジネス」から、個人として自立し、共に生きることで絆を再生する「(顔の見える)商い」への変貌を模索することではないか。
【コラボレーションイベント開催のお知らせ】
「andparty(アンドパーティ)」はファンサイトが運営する[食]のコミュニティーファンサイトです。(スタート2ヶ月余、現在マイスター(先生)21名 メンバー370名登録)
今回、その活動の一環として「andparty(アンドパーティ)」に参加しているお料理の先生、らーぷさんと、フジテレビ「ハピフル」や各種メディアでもおなじみの麻布長江オーナー、田村亮介氏によるコラボレーションイベントを開催します。
イベント申し込み枠を開催事務局から3名分、手に入れることができました。
ご興味あるかたは、下記メールにて、川村まで。
[email protected]
日時:3月3日 19:00(開場)19:30〜22:00 立食形式
場所:麻布長江(西麻布)
料金:¥6,000-(お料理10品、ワイン、ビールなど飲み物含む)