日本のクラシック音楽界をリードしてきた楽団のひとつ、日本フィルハーモニー交響楽団。
いま、ファンサイトでは、親子で楽しめる日本フィルファンサイト「楽しい音のおもちゃ箱」サイト制作のお手伝いをしている。
サイト制作のコンセプトは「エデュケーション」。
子供たちにとって、音楽が楽しく、わかり易く、より身近なものになるよう、日々ご担当のWさん、Sさん、Iさんと議論を重ねコンテンツ開発をしている。
もともと「エデュケーション」というテーマは日本フィルの大きな柱の1つでもあったが、このコンセプトアイデアは、2年前、東京現代美術館で観た「スタジオジブリ・レイアウト展」で確信にちかいヒントを得た。
高畑勲氏・宮崎駿氏、両監督のレイアウト展示である。
レイアウトとは、一枚の紙に背景とキャラクターの位置関係、動きの指示、カメラワークの有無やそのスピード、撮影処理などアニメで表現される全てが網羅された「手書きの設計図」である。
レイアウトを制作行程に取り入れるシステムは、1974年に「アルプスの少女ハイジ」で、この二人が本格的に導入したものだという。
PCもCGも使わず、ひたすら手書きによるレイアウト。
展示数1300点、圧倒的な量に驚かされた。
そして、この展覧会が他のアニメ関連の展示と違うことにも気が付いた。
それは、ただ単に、アニメキャラクターのセル画を並べるのではなく、コンセプトやストーリースケッチがアニメーション制作のどの部分に関わっているかが、子供たちにも解り易く見て取れる展示になっている。
このことは、地方の動物園でありながら上野動物園の入場者数を抜き、話題にもなった旭山動物園にも共通している。
ここでは寝ていて、ちっとも動かないライオンやヒョウたちの形態を展示するのではなく、生き生きと動き回る行動を展示することで、圧倒的な楽しさをプレゼンテーションすることに成功した。
スタジオジブリ、旭山動物園が目指している共通項は何か?
ミュージアムや動物園は教育機関でもある、という当り前の認識に立ち、すべてを構成しているということだ。
日本フィルファンサイト「楽しい音のおもちゃ箱」も目指すべき地点は同じだ。
つまり、キーワードは「教育」。
いま、あらゆるジャンルで楽しく学ぶことに子供も大人も渇望している。
お知らせ
いよいよ来週から連休です。
それに伴い、ファンサイト通信も連休とさせていただきます。
4月30日、5月7日はお休みです。
5月14日(金)ファンサイト通信380号をお届けします。