第515号『今年のGWは』

【俺の本棚】
【俺の本棚】

毎年、映画100本と本100冊のノルマを決めて観、読むことにしている。
ただ毎年のことであるが、映画のノルマ達成に比べると、読書は半分もいかないことが多い。
今年は現在のところ26冊目。
30冊以上読んでいないと100冊は厳しいがそれでも、いつもに比べれば健闘している。

4月も終わろうとしている。
さて、今年ここまでの読後ベスト3である。

1.ポール・オースター著 柴田元幸訳
『ブルックリン・フォリーズ』新潮社

翻訳本は苦手、その僕がこれはリズムよく読めた。
生きることに不器用な大人たちが巻き起こす愚行(フォリーズ)が丹念に綴られている。
文体、ストーリーの組み立て、すべてに豊かさを感じる。
こんなにも先を読みたくなった本は久々である。

2.吉村昭著 
『漂流』新潮文庫

江戸期、船で難破し、伊豆諸島の鳥島に漂着した土佐の船乗り長平が、故郷へ帰還するま
での12年にわたる壮絶な日々を史実をもとに描いた物語。
どんな困難も受け入れたうえで、なお可能性を信じる人間の凄さを感じる一遍である。

3.校條(めんじょう)剛著
『ザ・流行作家』講談社

酒と女に溺れながらも、毎月1000枚を超える原稿を書き続けた2人の流行作家、
川上宗薫と笹沢左保。
著者の校條は当時、新潮社の担当編集者として、彼らの姿を見続けてきた。
その壮絶な生き様を、余すところなく伝えた2人の流行作家に捧げたレクエイムである。

さて、今年のGWは何をしようか。
ちなみに去年のGWはと、手帳を見てみると。

・孫娘に会う。
・家の掃除を徹底的にする。
・京都で遊ぶ。
・友達と野毛で飲む。

今年は、あまりたくさんのこと詰め込まず、ゆっくりと過ごしたい。
先日、父が亡くなり、いつにも増して、その気分は強い。
本が好きだった父の書棚から、何冊か分けてもらった。
父の本と、前から読めずに積んだままの本を、じっくりと読んでみたい。

お知らせ。
5月3日(金)は祭日でファンサイト通信はお休みです。
次回は、5月10日(金)配信予定です。

みなさま、よい休日をお過ごしください。

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