12月に痛めた左足の治療で、洋光台にある知人の整骨院に行った。
治療も終わり、あまり利用することのない乗換駅で下車し、夕食を摂ることにした。
めったに降りることもなく、土地勘もない。
とりあえず手短なところで、駅前にある居酒屋チェーン店に入った。
席へ案内され、早速注文した。
なんとなく嫌な予感がした。
店員の対応がけだるそう。
出てきた料理がまずい。
なんだか、居心地が悪い。
そして、けして安くなかった。
ボクにとって居酒屋チェーン店は気軽に安価で、どこでもほぼ同じ品質で味が楽しめる。
さらに、従業員に活気がある。
そんな印象をもっていた。
そういえば、ここ最近、居酒屋チェーン店が苦戦しているとの噂話しをしばしば耳にして
いた。
多店舗展開、大型店化、高いの家賃と保証金の足かせ、アルバイトの確保、休みなく負荷
のかかるスタッフ。
これでは、店が荒れないほうがむしろ不思議だ。
もはや、このカタチのサービスが時代とずれているのではないか。
やはり、噂は本当だったのか。
この夜、ボクの居酒屋チェーン店への印象が大きく覆されたように感じた。
考えてみれば、ここ数年通っている居酒屋といえば、ほとんどが個人経営店ばかり。
その土地でとれた野菜や魚介の素材を活かし、工夫した料理と共にお酒を楽しんでもらう。
こうした個人経営の居酒屋に共通することがある。
黒板にであれ、紙にであれ、その日の料理の品書きを手書きで作っている。
お客の顔を思い浮かべながら市場で仕入れ、提供する料理を考え書いているのだろう。
なぜ、居酒屋に通うのか?
料理が美味しいから、店主の顔がみたいから、居心地がいいから。
これからも、お客のために一つ一つ努力を積み重ねている個人経営の居酒屋を応援したい。