第748号『第8回横浜シーサイドトライアスロン大会』

【1987年のレースIDカード】

24日の日曜日、今年最後のトライアスロンレース「第8回横浜シーサイドトライアスロン大会」
に参加する。
メイン会場はアミューズメントパーク「八景島シーパラダイス」、八景島シーパラダイスをス
タート・フィニッシュ地点として、金沢工業団地周辺はバイクコース、八景島シーパラダイス
島内をランコースに設定し開催される。

この大会はスイム400メートル、バイク20キロ、ラン5キロと、トライアスロンとしては短いコ
ース(スプリントと呼ばれている)で行われる。
距離が短く、トライアスロンデビューには最適な大会と言われている。
また、首都圏に近いこともあり参加者も幅広く、歴戦の勇者たちも参戦するレベルの高いレー
スでもある。

ある日、次男から連絡があり、応援にこないかと誘われた。
「第1回横浜シーサイドトライアスロン大会」。
倅の勇気が、この第1回大会に出場していた。
そして、久々にトライアスロンを観戦した。

実は、1987年35歳の時(30年も前のことである)、初めてトライアスロンレースに参加した。
海外でのレースや国内も沖縄、天草、富山など様々なレースに出場し、10数年続けた。

しかし、いつしか家族のことや、起業し仕事も手一杯でそれどころではないと、気が付けば物
置の奥にウェットスーツや自転車など、トライアスロンの道具を追いやっていた。

この日、倅やレースに参加しているアスリートたちを応援していて、ふと思った。
なぜ、僕が走っていないのだろう・・・と。

光る汗、荒い息、食いしばる口元、歪む顔。
でも、なんだかみんな楽しそうだ。
レースに出ているアスリートたちが輝いて見えた。

そして、決めた。
来年は僕がこのレースに出て、走ると。
こうして翌年第2回大会から、今年で7年連続の参戦である。

ところで、競技から離れた10数年の歳月は、けっして短くはなかったことを実感した。
道具も昔のものと比べ、はるかに進化している。
シューズ、ウエアはもちろんのこと、ウェットスーツや自転車の部品も新しいものに変えた。
体重も7,8キロは重くなっていたし、筋力も落ちている。
苦手なスイムも一からやり直し、いや、全てにおいて、まったく新たに始めるような状況だっ
た。

こうして、苦しいトレーニングをこつこつと続けた。
考えてみると、トライアスロンやマラソンなど、手間ひまのかかるスポーツに取り組むと言う
ことは、単にレースの成績だけ(プロアスリートは別として)を求めてトレーニングをしてい
るわけではない。

その苦しい練習のプロセスも含めて、まるごと自分に跳ね返ってくるものを感じたい・・・。
それは、必ずしも思い描いたような結果が伴わないにしても、努力したという効率の悪い事実
を通してのみ(挫折感も達成感も)獲得できるものがあるということを。

ここ数年、指導いただいている横浜トライアスロン研究所、滝川コーチの教えである。
レースで120%の力を出すことは出来ない。
どんなに頑張っても100%に近づけることは出来ても、超えることはできない。
結局は、練習でやった以上のことは出来ない、それがトライアスロンですよ、と。

日曜日のレースには、10代から70代まで800名余りが参加する。
トレーニングしてきたことを出せるよう、リラックスして楽しみたい。