最終回『Time to Say Goodbye』
久しぶりに、書こうかなと思い立ちました。長いこと忙殺されており、何かを発信する気になれず、もちろんその時間もなく、過ごしていました。目の前に追われることは、悪いことではないのですが、思考することを阻むというか、精神の成長
第86回 TAXI
その日、朝から色々と忙しく、すべての予定が間断なく続き、移動距離も結構長かったので、一日に数度もタクシーを利用しました。決して良い忙しさでないのは、これまでの経験から解ります。少し焦るような苛立ち。 その苛立ちを緩和
第85回 待つわ
2019年。いつになく慎重な気分でそのスタートをむかえました。昨年は何もできない一年でした。すべてが驕りの上に成り立ったというか、言葉にするのは難しいのですが、「調子に乗っていた」という表現が自分なりにはふさわしいのかな
第84回 ラクガキピカソ
視界が狭くなり、頭を押しつぶされる感覚を覚えて、それが借りたダウンジャケットのフードを被っているせいではないことを理解するのに時間はかかりませんでした。ほんの少し歩くと、身体が普通には動かせない標高4,200メートルを実
第83回 東京は夜の7時
時計は12時をまわり、とっくに日付は変わっていました。久しぶりに、何もない週末をむかえ、3連休の真ん中の日だと気づいたのは、何もないことに物足りなさを感じて、外に一歩出たときでした。普段は、朝まで賑わっているマチが、静
第82回 ノルウェーの森
安直に、このタイトルが頭に浮かびました。オスロに降りて気温12度の滑走路を歩くと、眠気が覚まされ、森が視界に入ってきて、思春期の記憶が蘇ります。北欧独特の針葉樹林が、赤と緑の装幀の上下二分冊と、その頃の記憶を呼び起こす
第81回 青い影
まだ時間が無限にあると誤解していた頃、部活がオフの月曜日、ごくしばしば、渋谷駅をおりて徒歩5分ほどの喫茶店に向かいました。急な階段をあがり、薄暗い店の端の方で、注文したアイスコーヒーのグラスが汗をかいているのを見つけ、
第80回 あー夏休み
長い夏休みをとっていた気がします。というよりむしろ周囲で色々なことがあって、自分の思考や気持ちが着いていかずに取り残されたような夏休み状態が続いていました。決してサボっていたわけでも、何もしなかったわけでもないのですが
第79回 冷たい雨
気づけば、2018年も半分が過ぎようとしています。折り返し地点、ハーフタイム…振り返る作業をしなければなりません。この作業、どうしても苦手で避けがちになります。前だけ向いていたい性格によるものなのですが、特に今年は関係
第78回 深い森
何かをしたい、という欲求を完全に失うときがあります。何をしても薄い感情しかわいてこないというか、ただやるべきことに追われているというか、振り返ると何度もこういう類のことが自分に訪れたりして、五月病とか無気力症とかいう言