第11回 人生初タカラヅカ。

人生初タカラヅカ。

宝塚というと真っ先に思い浮かべるのが宝塚温泉せんべい、と食の話で始まりましたがここから先は全く食ともロックとも一切関係ありません。
人生50余年、生まれて初めて東京日比谷にある宝塚劇場にタカラヅカ観劇に行ってきました。
長きに渡る人生、そのまた長き時を関西で過ごしたというのに宝塚にある本丸の宝塚劇場へは一度も足を踏み入れる事無く今日まで来ました。
というのもまず男が・・・、という思いと、根っからミュージカルが苦手。食わず嫌いはダメだとニューヨークのブロードウェイや劇団四季は見てはいるのですが、正直どうも・・・。
唯一好きなのが岸谷五朗さん率いる地球ゴージャスのみという僕なので、全く自分からタカラヅカへ近づこうとは思いませんでした。

そんな僕に観劇のお誘いが・・。そして観た人生初!タカラヅカ。月組の公演でした。
丁度100周年の節目で、100期生の若い娘たちが初めて東京宝塚劇場でラインダンスをするというなかなかの演出に身構えていた我が身もほぐれ、男心まですっかり癒されてしまいました。
洋物の劇ばかりかと思いきや「宝塚おどり」なる和物のド演歌的歌ものに祭りの見世物興行的な猥雑感もありこれもなかなかおもしろい。
そしてやはりメインの出し物は洋物劇なのですが、かっこいいけどどこか笑える。そして、ドが三つつくぐらいわかりやすい。
痛快とお笑いが同居している様な、シュッとしているのにユルい。またそのユルさが半端なユルさじゃない。関西の空気を日比谷で感じる、まさにそんなユルさ。何か昔忘れてきたものがそこにある妙な感じです。
とどめは「すみれの花」ソング。一度も観た事が無い僕が懐かしく感じる、お決まりを感じる。そんな不思議な歌。気がついたら口ずさんでいる自分。
最近の芸人に笑えず、劇団○○のミュージカルにかすりともしない僕の琴線ですが、タカラヅカは仁鶴師匠がいつまでも僕を捉えて話さない様にギュッとグリップ。
その結果、7月の宙組ベルサイユのバラ公演のチケットまで買ってしまうおまけつきでした。

最後に余談ですが、観客は女性ばかりかと思っていたのですが、意外と男性客が多いのにびっくり。
エントランスホールにトイレがあるのですが、その入り口にでんと構える小林一三さんの銅像。何故かはわかりませんが、お相手のトイレを待つ男性客は全員が小林一三さん銅像の周りにたむろ。ビジネスの香りがするところがやはり男性は居心地がよいのでしょうか。僕もそのひとりでありました。

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