皆さん、ご覧なったと思いますが、全ページ、カラーでのマックグランの広告、けっこう気が利いていましたね。
TVのSBとも連動して、巧さを感じました。
そんな気持ちで、学生達に「マック」ってどう思う?と授業の傍ら聞いてみました。(実はある専門学校で講師をしています。)
そして耳を疑ったのですが、「マックはお金がないときにいく店なのだそうで、399円の高いマックは、ちょっとがぶりと食べるわけにはいかない」という声がほとんどでした。確かにマックと飲み物、ポテトで通常でも600円くらいになりますよね。
牛丼が消えたいま、やすさと腹一杯を狙う若者にとって決して安い店ではないはずで、いっときの安いマックが救世主であったのかもしれません。
一方マクドナルド社広報部のTVにおいての発言では「景気も回復し、高級志向のお客様も増えているので、それへの対応がこのマックグランです」とのことでした。
どうも顧客のイメージとマックの狙いとにギャップがあるようです。
先日、TVのお笑い番組を、それともなく見ていましたら、無名の新人らしき漫才コンビが「はめられた」ソングなるものを歌っていました。
それは、「百円均一」と言うので、その回転寿司屋に入ったら、回ってくるのは「カッパ」だけだった。
「あーはめられた」という歌でした。
ご承知のように、商品やサービスなどは人の頭の中で一定のイメージポジションを持っています。そしてそれに反した要素に出会うと「裏切られた」想いを抱きがちです。
上記の寿司屋さんでも100円の皿が多ければこうした「はめられた」感は抱かれなかったかもしれません。
時代は変化しますから「君子豹変」は大切です。
しかし、豹変にはリスクがつきものです。
もし、マックが「お金持ちのお客様へ」と舵を切るのであれば、ビンボー、ハラペコの私の教え子達は行き場を失います。
「ガブリとお金持ちの組み合わせ」、ちょっとムリがありませんか?