最近、ちょっといい気分なのは、お手伝いしている某ホテルレストランの売り上げが対前年120%になっているという報告です。
もちろんその前の年が悪く、その結果、今年の伸びに反映したというような数字のマジックではありません。
私は、そのプロモーションの一環であるPR紙のお手伝いをしているのに過ぎません。
この誇るべき実績は、レストラン調理、営業などスタッフに帰せられるのは当然です。
それはさておき、なぜこのホテルレストランが、急伸したか?です。
値段がやすいとか、ボリュームがあるとかではないのはもちろんで、むしろこのエリアでは上品で、やや高い部類に入ります。
したがって秘密は別にありそうです。
総料理長は中国出身の方ですが、全国の同ホテルの系列を巡り、そうしたなか柔軟な料理作りを実践して来られたようです。
このシェフの考えは、和風、フレンチ、中華とそれぞれの領域にこだわらず料理カテゴリーの枠を超えて、お客様にお美味と思われる味を工夫し提供すること、また、お客様の喜ぶことをベストに料理企画が練られていることに中心を置いています。
いわばお客様優先のメニューづくり。
そこに成功の原因はあるようです。
考えてみれば、世に「本格」は数多くあります。
しかし、本格は、あくまでもサービス提供者サイドの、自己満足にしか過ぎないのかもしれません。
サービスは喜んで頂いてナンボ、売れてナンボだと思います。
「本格」を標榜してお客様が来店してくれればいいでのすが、時代はそんなに甘くありません。
このレストランの料理は「評論家的お客様」には芳しくないと聞いています。
でも、多くは楽しみのひとつとして食事にくるわけです。
気楽で美味しく、押しつけのない店、しかし本物のプロが提供するサービースがある店こそがお客様の求める「本格」。
あなたの「本格」は、真の「本格」かどうか?誰のための「本格」か?
考えてみる必要があるかもしれません。