バズ・マーケティングってなに?
最近、ちょっと話題になってきたバズ・マーケティングのお話です。
バズとは、蜂がブンブン唸るという意味とのことでバズ・マーケティングとは消費者の「口コミ」を利用するマーケティングのことです。
消費者の口コミが商品の売上げに大きな影響を及ぼすことは、昔から直感的に知られてきていますが、こうした口コミが伝播していく特性を的確に把握してマーケティング戦略に活かしていこうという動向が米国では生まれてきているようです。
とくにネットビジネスでは口コミ効果をビジネスへと結びつけネット上の個人サイトと提携して自社製品の紹介リンクを貼ってもらうアフィリエイトプログラムが広がっているそうです。
バズ・マーケティングの基本的な発想は、小さな口コミを連鎖的に広げていくことによって大きな効果を生み出すことにあります。
口コミの伝達が一度始めると、その後は,発信者は何もしなくても加速度的に情報が広がっていき、こうした流れを意図的に作ろうとするのがバズ・マーケティングです。
よく「悪事千里を走る」といいますが、口コミの連鎖を広げていくには、華美な推奨文句よりも辛口批評のほうが連鎖反応を起しやすいという事実です。
そして好意的な口コミは、消費者は友人や知人が実際に利用した商品の使用感を聞き、それが自分の関心を惹く内容であれば「自分も買ってみようか」という気持ちから派生します。
あまり大きな期待はせずに買ってみたところ、意外と良い商品であることに納得すれば、その満足感を他の人にも伝えたいという気持ちが生まれ、その反対に、購入前の”期待”を購入後の実体験が上回らなければ、好意的な口コミ伝達はそこで途絶えてしまうか、逆の悪評が口コミ伝達されていってしまう畏れがあります。
つまり、口コミよる消費者の商品評価というのは、「購入前の期待感」と「購入後の満足感」の差によって生じるもののようで、諸刃の剣の危険があります。
この点、安穏無事な広告とは大きく違います。
そもそもの「口コミ情報」は無償で世の中に広がっていくのが正当な流れでありそこに商売が絡んでくると消費者達はこれを嫌うのは当然でしょう。
しかしながら、メーカーや小売業者にとってはユーザー側からの口コミ評を上手に販売プロモーションに結びつけていきたい気持ちはつよく、バズ・マーケティングには魅力もありましょう。
しかし、バズに踏み切るには勇気が要りそうです。
なぜなら、自社自ら「辛口」批評の発信に堪えられるか、自社の開発製品にクールに対応できるかなど、従来の企業風土やマインドにとって課題が多いと思われるからです。
*バズの詳細についてはJ-News、日経新聞社刊の論文に紹介されています。