第8号『笛吹けど現場踊らず?!』

暑い暑いといっていたらもう秋、爽やかな季節に向かって加速しつつある時候ですね。
そんな中、カタイ分野とヤワラカイ分野と合わせて会社案内の競合プレに呼び込まれました。結果は不明ですが、ま、一段落というところで、プレ独特のあの喧騒が潮が引いたように納まった気分です。
で、思ったのですが、硬軟双方のオリエンテーションにおいての市場変化への意識不足です。競合である以上、市場認識、対処法も提案として評価するのだ、といわれてしまえば、受注産業の身の哀しさで、「わかりました」と申し上げざるを得ないわけ。しかし、本来、企業は「何を言うか」、またそれに至るストーリーを語り「何をしたいか」を示すのがオリエンテーションであると思いませんか。そして私たちはどう伝えるか、どのように表現すればいいのか、に心血?を注ぐ。
いずれにしろプレゼンをするにはお金も掛かります。またプレゼンは勝てば官軍でもあります。そう考えると「いわれた通りにやる」のがいちばん。またこうした「商売、商売」のマインドは私たちの骨身には沁みついてもいます。
だが、ちょっと良心に立ち返り、視野を広げれば市場環境は激変しています。そしてオリエンテーションは内容あまりに定形的で現実世界で起こっている「変化」とは離れているのです。
商売に関していえば、「お客さまと議論してはいけない」のが鉄則です。したがって常に「提案」は大きなリスク含みです。
おそらく今回の両企業のトップも、「変化への対応」に檄を飛ばしていることでしょう。しかし、その思いを伝えるセクションでは「競合」から「見繕」って選ぶ人任せの発想からまだ抜け出していないようです。
プレゼンの機会は結構、企業のレベルやスタッフの質を覗かせるものなんだな、とフト思った次第です。

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