第2号『よい商品なのに売れない!』

よく耳にする言葉ですね。もちろん売れない原因はさまざまでしょうが、ここで考えて頂きたいのは「よい商品って何?」と言うことです。一般的にメーカーなどつくり手が商品やサービスを開発するわけですが、しかしよく起きる間違いは、開発したものは製品であって商品ではないと言うことを忘れてしまうことです。当然のことながら作り手は、新しい技術、アイディアをもとにものづくりを行い形にするわけですから、十分売れる要件を揃えた製品・サービスの完成を目指します。しかし、現実にかつて鳴り物入りでデビューした技術…たとえばフォログラフィー、CATV 、双方向テレビ、または最近のITブームを起こしたビジネスモデルの多くが日の目ないままに消滅している事実をどう考えればよいでしょうか?はっきり言えば、製品は売れてはじめて商品となるのです。
したがって作り手レベルでの「よい」は、イコール「買い手にとってのよい」ではないことに要注意です。
いま、流通を君臨した大手量販店が苦境に喘いでいます。そこの社是は「よいものを安く」でした。しかし、この「よいもの」の定義が、時代にそぐわなくなった時からこの量販店の凋落は始まったと見るべきだと思います。
それでは「よいものとは何か」、結論的に言えば「それは生活者の中にあるもの」「よい悪いは消費者が決めること」で、決して工場や研究所にあったり決めたりするのではないと言うことです。

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